湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

12/22 今回は個人的な話、師走の風感じています

2010-12-24 10:09:54 | 引きこもり
2010/12/22 記
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母が父の冬場の上着を探しに藤沢に出て、いつの間にか袢纏(はんてん)を返品していた。四六時中母を監視しているわけではないから当たり前であるが、急に出る「めまい」「四肢のしびれ」「嘔吐」が解決しているわけではないので、雑踏や下り階段の事故を考えると、出かけるというひと言が欲しい。

一昨日の母の体調悪化を受けて、翌朝、地元医の母の通院に連れ添った。一夜明けて、昨日のことが無かったかのように軽快に歩いていた。だから医師は診断しにくい。ただ更年期障害の症状と似ている症状もあり、更年期障害が閉経後のホルモンバランス異常であるのに対し、母のような高齢者の場合は内分泌異常が潜んでいるように思えてならない。胃切除後、母の体重は15kg以上減少し、身長も5cm以上縮んだ。2年間の変化だ。当然カルシウム代謝もバランスが崩れ、手術前までの年齢より5歳若いといわれてきた骨年齢が、現在は骨粗しょう症予備軍と警告が出る状態に落ちている。急激な老化の歪みが体調のバランスを崩しているとしてもおかしくはない。

結局は服用薬の変更があっただけで、返されてしまった。血流をよくするという薬の変更。素性の知れたジェネリック薬への変更のような気がする。

母を連れ帰り、準備しておいた昼食。母が買ってきた混紡ニットの上着を抱えて父の老健に届け、伊勢原経由で相模大野に出ることに。

老健に行くときには、寿司を差し入れている。入所者は生ものを食べていないからだ。おやつの時間にかかるので甘いものは重なるので買わないのだが、母の好みの麩まんじゅうがあったので、一緒に買いこんでいた。

入所半年で父は痩せた。生の活性(ジンメル好みか)が抜け落ちた状態、病み上がりというような状態に似ていた。食事をするのは玄関ロビーに連れ出してからなのだが、半身不随の悪い方の足が、車椅子の足掛けに持ち上げられない状態に悪化していた。感覚がなくなりつつあった。今までは立ち上がり、足をひきずっていたが、多少は全身の体重移動を使いながらも足を運んでいた。それが動かなくなった。今回驚いたのは、好物の寿司を避けるようになったことだ。麩まんじゅうを使って、内緒でテストしてみた。案の定、味覚異常が起きていた。これでは食が進まない。食事はカロリー・コントロールされているが、それ以上に食が進まない原因になってしまう。この点は施設の看護師に伝えた。

父は上着を無感動に着込んで、窓の外の中庭を見ている。眼差しが宙に誘い込まれようとしては、私の話に元の身体に帰るという繰り返しが始まったので、ロビーから、認知症フロアに戻った。母に父が無関心だったとは言えない。困ったなと思いつつ、フロア責任者に上着のことを伝え、パスワード解除してもらったエレベータで玄関に降りた。

残った食物は、持ち帰らなければならない。麩まんじゅうを包み直してショルダーに、そっと押し込んだが、寿司は駅前でゴミ箱を探さなければならなかった。じわじわと体調を衰えさせていく父には、おそらく子が感じる悲しさとは違った感情が入り混じっている。父の分の家族の介護も支えてきた終章が始まっている。しかし、父の代役として家族の介護を支えてきたことや、直接殴りはしなかったが父の身勝手な強制に耐えてきた過去が痛みとなって、怒りに似た感情が常に寄り添っていた。許しもなにもない。ひとはもともと残酷な顔と慈愛に満ちた顔の裏表を持つ存在だから、そういうものとして認めていけばいいのだ。

相模大野駅を危うく乗り過ごすところだった。母に上着の報告電話を入れて、気持ちの区切りをつけた。

冬期講習の予定確認を済ませ、東林間の巡回。大和から横浜に出て、県生涯学習センター経由で県立図書館の書籍更新をすませ、急に腹が減った。考えてみると時間がなくて朝昼食べていなかった。自分の薬も忘れていた。ぶり返しの低血糖感覚が出ていたのだった。ジョイナス出口のビッグイシュー販売員の++さん誘って何かを食べようと販売場所に行ったが、時間が少し遅かったか空振り。急に店に入る気が失せて、立ち食いそば屋で済ませた。夕食があるので丼半分。

有隣堂書店事務用品売り場に戻って、年賀状を仕込んだ。めでたくもないが、年中喪というわけにもいかないなあと馬鹿なことを考えながら、大船で降りた。夕食を仕込むのは藤沢よりも大船の方が駅ビルを出ないでも済むのだ。

買い物袋をぶらさげて、茅ヶ崎の改札口を南口に向かって歩いていたら、突然、若い子が礼をして通り過ぎた。あ、鶴嶺高の子だとすぐにわかって、ワンテンポ遅れてひやりとした。「ボケ爺ぃだ、これでは」と思いつつ、深呼吸してバスに乗り込んだのだが、乗客のキャスタにつまづいて、両替のコインを床にばら撒いていたのだった。右目のせいだった。


夜間傾聴:□□君(仮名)


(校正1回目済み)

コメント
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