湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

何とか復活、橋本巡回へ/新年度「わーく」実験放送始動へ

2008-04-01 06:11:19 | 引きこもり
風邪が山を越えて昨日は、橋本でふたりの巡回を済ませた。風邪を移してはいけないので、マスクをかけたが、私の声はもともと鼻声でくぐもっているため対話にならず、後半は筆談まじりという奇妙な指導となった。格好をつけるわけではないが、教材の大半はPCに入れてあるので、A4ノートPCを持ち歩く。これが結構場所を選んで、窓際だと反射が出て相手が見えないことが多い。かといって、中継局設置していない喫茶店の奥に入ると電波が弱まってしまう。風邪で空気がこもっているところはよくないと判断し、窓際で指導。相手は通行人の視線がちょっと気になる模様。

ともあれ、学習指導のほうは順調にというか形式的に終わったが、関わる側の体調が対話にはもろに反映するため、多摩センター君(仮名)は仏頂面。「飛田、怒っているのか」とずばり聞かれた。なかなか言葉に出してくれないで困ることが多いが、彼は何ともダイレクトなので、事情が分かった。私は風邪を引くと眉間に皺を寄せる。それを「怒り」と解釈したらしい。「こりゃ、歳だ」と弁解したものの、話が落ちる、落ちる。最悪。

相模線で北茅ヶ崎で下車する予定が、薬が効いていて終着茅ヶ崎までぐっすり眠っていた。茅ヶ崎サポセンに立ち寄り、資料の打ち出しをするが肝心の企業名簿を入れたメモリを家に置き忘れてきた。しょうもないと、Tさんの送り出しコンパにあわただしいサポセンから、Tさんに不参加をお詫びして中央公園まで戻ったとき、異変が起きた。

携帯が鳴り、母からすぐにもどるようにと連絡が入った。父のことだった。何のことは無い、父がSECOMの緊急連絡ボタンを押してしまったというのだ。すぐに連絡をとり、誤作動であることを伝えて難なきを得たが、母はガードマンが飛んでくると勘違いしたのだった。緊急連絡ボタンは、携帯電話の半分位の大きさの装置にボタンがついている。これを押すと緊急事態対応で巡回ガードマンが助けにきてくれるシステムだ。ただ安全策が挟まっていて、緊急ボタンが押されるとSECOMから、私の携帯電話、次に母の携帯電話に出動許可の問い合わせが入る。ここでお願いすると、現場急行となる。ボタンを押したからといって、ガードマンが直行するわけではない。いや正確に言おう。ボタンが押された時点で出動している。ただ現場に現れるかどうかは許可次第だ。そのずれは時間差を埋めるプロの行動だ。

父は風呂場にボタンを下げたまま入り、濡らしてしまったので拭いたのだという。これからも起きる事態なので、母に状態を丁寧に説明して「嫌がられた」。困ったものなのだが。

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新鮮な「いさき」と「はまぐり」が手に入ったので、ブイヤベースを作り始めた。ところが父母の頭にはブイヤベースなどない。時間がかかるので、父はいらだってくる。結局出来たブイヤベースは飯の上に開けられて、茶漬けのように掻き込まれてしまった。食事後、小骨が邪魔だと文句さんざん。母は料理の価値が分かるが、パエリアの作りそこないかと問われ、頭痛。このブイヤベースの素材の種類を落としたものは、コミュニティ喫茶のメニューに入る予定だった。横須賀の猿島でチョウセンアサリを使って、塾の子達と作ったことを思い出しながらメニューを作ったのだが、今回はなんとも…すべてぶち壊しの話だった。しかし、うまい料理は笑顔を引き出す。「男の料理は金がかかって」と批判されたことを思い出したが、いいものは、やはりいいのだ。

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年度が切り替わるので「わーく」のミキサーを買う。ミニFM時代の卓上マイクが生きているので、これを当座、携帯のメモリに落として、あとでPCに吸い上げる。最初からIC録音機に携帯マイクで入れてもいいのだが、音のこともあるが、この装置がなんとなく収録の雰囲気を作る。当座は音だけ。ビデオが入ればそれを編集してもいい。

しかし誰が実験台になるのか。間の空いたPJのおじさん・おばさんの語りから試みる以外なさそうなので、とにかく操作が簡単であることをアピールできるようフォーマットを考えたい。私が考えている放送は、誰もが自前ですぐに始めることが出来るシステムを念頭に置く。コミュニティFMのプロの番組を分けてもらうことも方法だが、これをやると技術をすべてFM局にお任せして、しゃべるだけということになるのが、いやというほどミニFMのとき体験している。語り手が自立しないのだ。だから自前基本の「市民活動の標準パッケージ」を作るという発想を貫こうと思う。

もうひとつコミュニティFMを使わないのは、FMよりは携帯電話やiPodの方が目的の相手に語りかけられると思うからだ。番組の内容は、当座は不特定多数ではなく当事者の交流に焦点を絞る。不特定一般の相手ではなく、同じ困難を持つ内輪の中の公共を目指す。ネットワーキングの触媒効果を狙っていく。

10日過ぎに秋葉原を歩いて機材を入手する。高価な装置ではなく、長命で通販購入が可能な機種を選ぶ。今は「audio-technica AT-PMX5P ポータブルマルチミキサー」を狙っているが、これは2系統の左右チャンネルが別に動く。操作を簡単にするために、これを2チャンネル化した、もっと単機能のものの方がいい。壊れにくく単機能。操作するのは不器用な当事者たちが予想される。だからこれが優先。

SNSと組み合わせるので、構想を話し合い、かつ周辺の支援者に翻訳できるような人物と出会いたい。この話のアウトラインを持って、野比の特総研に行く。発達障害者の情報アクセシビリティの研究者に相談を持ちかける予定。オンライン環境の方は県内の大学を打診しているので、応答待ち。いずれも技術の裏方。

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この間、親の会の関係者から地域ミニコミにいい応答がない。就労支援と言ったとき、職場そのものを開拓したり、企業仲介をしたりするのが就労支援という常識がある。自立支援は一般就労へ子どもを向かわせる道だが、その先の企業は格差社会を作っている当事者だ。その関係か、現在の福祉的就労を支えている施設をA型(給与型)に切り替えることが施設には大きな負担がかかるが、無難現実的な道と考えている方が多いように思う。ここに地域マスコミ活動をいれる意味があるのかということになる。

親の会の方と話していて、もうひとつの大きなずれは、引きこもりや軽度発達障碍の方は、市民社会に孤立分散しているからネットワーキングが意味を持つ。ところが障碍者の親御さんにとっては、お互いは旧知の状態で、新規のネットワーキング自身に価値が無いというところがある。

この点がずっと話の空転を作ってきた。「わーく」のプログラムはふたつの対象を持っている。ひとつは「引きこもり・軽度発達障碍・寛解期精神障碍」の方たち、もうひとつは「知的障碍のグループ」が直接の対象となっている。

ここに地域インクルージョンと社会的企業の構成が入り、ケア・パートナー(準スタッフの当事者)等を推進体に地域に統合的な仕事を立てる。この2段構えがややこしさを生み出している。さっぱり何のことかわからないと思う、これは徐々に解説していく。

「わーく」自身は、ひとつの擬似企業の職場でありながら、それに価値が集約されるものではない。ネットワーキングの結節点(ノット)だからだ。次の新しい結合を生み出す「通過点」、または「苗場」だからだ。ひとつの仕事をつくるのではなく、様々な仕事を生み出す基を作ろうとしている。だから職場作りの発想をはみ出してしまう。当事者性というカラーも、お仕着せをトーンとしてきた親御さんの活動と発想がずれている。しかしここは活動の心臓部でもある。これをケア・パートナーとともに育てる活動を作る。

この意味において、新規の活動。

しかし、同士が欲しい。本当にそう思う。やれば楽しさがわかる、そういっても通じないもどかしさのなかにいる。

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コミュニティFMではあるが、毎日新聞兵庫(阪神)版に「さくらFM誕生」の報道があった。西宮の4大学が番組を担当するそうな。でも私には肝が抜けているように感じるのは、しょうもないことなのだろうか。

●「さくらFM:大学生制作番組が5日から開始 放送前に初収録--西宮の4大学 /兵庫」(毎日新聞080331阪神版)


夜間傾聴:橋本2君(仮名)


(校正2回目済み)

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