知人の書道家 前田遥水氏の作品
10連休5日目。新天皇ご即位の日で元号が「令和」に変わる。報道を見ていると、今年2回目の新年を迎えるかのような祝賀一色に包まれている。街の人のコメントにも大きな期待が感じられる。昭和から平成のへの代替わりとは大きく異なり、ご即位の背景の違いを感じる。
令和、慣れるまでには少し時がかかりそうだ。令和の原典は万葉集巻五の「梅花の歌。三二首の序」から採られた。大友旅人の邸宅に山上憶良他の30人が集まり催された宴で歌われたものとある。「干時初春令月、気潔風和」は「時に初春例月、気潔く風和らぎ」と読み、その意味は「折しも初春のよき月であり、気は清澄、風もやわらかに」とある。記録として残しおく。
新天皇は即位のお言葉で、上皇陛下のこれまでの真摯な歩みに思いをいたし、自己研鑽に励むとともに「常に国民に寄り添いながら、日本国および日本国民統合の象徴としてその責務を果たす。国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望します」と述べられた。世界の安穏を願われた上皇陛下の姿を引き継がれることを心から喜んだ。
新しい皇室、外国留学のご経験のある陛下、外交官経験のある皇后陛下、このお二人へ国民の抱く期待はこれまでとは一味違う感じがする。特に世界の貧困が争いの源の一因と言われる。国政の権能は持たれないが、解決のため何かの形で寄与されることを願ってやまない。そのことがお言葉の実現に通じるように思う。