日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

寒い朝

2014年01月12日 | 生活・ニュース


 峠のトンネルを抜けるとそこは盆地が見下ろせる。フロント越しに見える下方の平地は白っぽい。たっぷりと霜が降りているようだ。車載の温度計も0度に下がった。ローカル気象情報では県下で最低気温がしばしば観測される盆地、今朝はマイナス3.8度。取り囲む向うの山の頂は白い、うっすらと雪を冠っているように思える。下り坂が凍結していないのが嬉しい。

 盆地の底はやっぱり霜、それも大霜。久しぶりに見る道の両側の白い光景を見ながら運転する。今日は、仲間内との月1度の農園作業。周りからはこんな寒い日にしなくても、と疑問の声が聞こえそうだ。ゆっくりしすぎた年始のもろもろをこなすには程よい作業と、寒さ冷たさは口に出さない。

 しかし、何も植えてない畑に鍬を打ち込む、凍てついている。掘り起こすとこぶし大の塊になって転げ出る。鍬で打っても容易に砕けない。固まって寒さ冷たさから逃れようとしているのに、砕かれて冷たい空気に触れるのはごめんだ、そんな塊のひとり言が聞こえる。

 大きく育ったネギを収穫する。凍てついた並びの畑なのに簡単に抜き取れる。その硬軟の違いに驚く。畝にもみ殻がかぶせてあるのと、ネギが生きている温もりで土が凍らないという。もみ殻はあったかいが、生きている作物も地中で息づいていると教えられた。息をしているから暖かい、当たり前のことを改めて気づいた、これは今日の形のない収穫だ。
コメント
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