日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

辞書に載っていない

2014年01月09日 | 生活・ニュース


 三ガ日も過ぎたよく晴れた日、ぶらっとしていたら小さな神社の前にいた。おみくじなど初詣らしき様子は残っていない。小さな神殿の扉は閉められ施錠されていてお賽銭箱もない。ただ、広くはないが境内の雑草は取り除かれ気持ち良い。しかし、乾ききって真っ白なそこからは覇気が伝わらない。それでも手を合わせた。

 見るともなく眺めた鳥居の建立年が目についた。今年で86年目、干支の7巡目を超え、人でいえば長寿にあたる。そう思ってみると過ぎた年月を感じさせる石に趣がある。深く刻まれた奉寄進の文字は鮮明だが、寄進者の名前は読みずらくなっている。これも歳月だろうか。

 ところで「奉寄進(ほうきしん)」、何かあればこの言葉は使っているし、これまでも使ってきた。何気なく辞書を引いたら載っていない。ネット辞書では「読み方に一致する情報はない」と返ってくる。しかし書き込みはいろいろある。要約すれば読み方は「ほうきしん、きしんたてまつる」で、意味は「神社などに謹んで寄付すること」のようだ。

 読み方も意味も要約と大差ない思いでこれまで使っていた。ごく普通に使われる一般的な語と思っていたが辞書に載っていないことに驚いた。似たことはほかにもあるかも知れない。いやあるだろう。知ってるつもり、あると思い込んでいることも、たまにはそれを検索してみると、新しい出会いや発見が得られるかもしれない。

 外見のようすや見かけだけで価値判断をしてはならぬ、改めて教えられた年明けのある日のことでした。これは、無味乾燥のように思った神社からのご託宣だろう。
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