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『グレート・ギャツビー』(トムはどうして妻の気持ちに気付いたか)

2023年10月21日 23時01分27秒 | 英語
『グレート・ギャツビー[新版] The Great Gatsby (ラダーシリーズ Level 4)』(IBCパブリッシング )を図書館で借りて読んだ。

少し前に日本語で読んで気になった部分がやはり気になった。
トム・ブキャナンが、妻のデイジーはギャツビーが好きなのだと気付く場面。

今回読んだラダーシリーズではこうだった。

"You always look so cool," she repeated.
In that little moment, Daisy had silently told Gatsby that she loved him, and Tom Buchanan saw it. He was shocked.

(「あなたはいつもとても涼しそう」と彼女は繰り返した。
 その少しの瞬間に、デイジーは無言でギャツビーに彼を愛していると告げた。そしてトム・ブキャナンはそれを見た。彼は驚いた。)
(92ページ)

原文は以下のようになっている。(本は持っていないのでネットで探した。)

"You always look so cool," she repeated.
She had told him that she loved him, and Tom Buchanan saw. He was astounded.

(原文)

ラダーシリーズは読みやすくするために、短くしたり、単語を置き換えたりしているだけなのかと思っていたが、「In that little moment」や「silently」などを補っている。
読むと、「涼しそう」の言葉のあとに無言で愛を語った。そしてそれに夫が気付いた、というように読める。
原文の「She had told him」がいつ言ったのかがはっきりしないからだろう。
もともとは『テヘランでロリータを読む』のなかの引用から興味を持ったのだった。そのあと、村上春樹訳と小川高義訳を読んだ。並べてみる。

「あなたはいつも涼しそうね」デイジーはくりかえした。
 あなたを愛してる、彼女はそう言ったのだが、トム・ブキャナンもそれに気づいた。彼は愕然とした。

(アーザル・ナフィーシー『テヘランでロリータを読む』)

「あなたはいつも涼しげね」と彼女は繰り返した。
 彼女はついさっきギャツビーに向かって、あなたを愛していると告げていたし、トム・ブキャナンもそれを見て取った。彼はあっけにとられていた。

(村上春樹訳)

「いつだってクールなんだから」
 さっきはギャッツビーに好きなのよと言った。トム・ブキャナンも感づくものがあって愕然としたようだ。

(小川高義訳)

村上春樹訳と小川高義訳では、トムがいない間にデイジーが言った言葉にトムが(なぜだか)気付く、となるのだが、やはりちょっと不自然な気がする。新潮文庫の野崎孝訳を以前立ち読みで確認したときの記憶では、村上・小川と同じ感じだったと思う。日本人は野崎孝に引きずられたのかもしれない。
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『どうする家康』について

2023年10月21日 09時18分42秒 | テレビ
今年のNHKの大河ドラマの『どうする家康』は、退屈でちょっと見ていられなくなっているのだが、ここまで見たのならと思い、最後まで見ようと思っている。
ムロツヨシの秀吉がやっと「くたば」り、安心する。最初からなのだが、ムロツヨシの演技が私には特に見ていられない感じだった。急に声を小さくする、突然目をそらす、みたいなことを繰り返すのだが、どうにも苦手だった。秀吉が死ぬ回の放送を見ていて、こういう芝居は中居くん(中居正広)がよくやってるかもしれないなと思った。松潤(松本潤)と中居くんが演技しているように見えた。
ムロツヨシに限らず、出てくる人がみんな嫌になってきている。板垣李光人などは『青天を衝け』のときにとてもいい俳優さんだと思っていたのに、そんな印象でもなくなっている。
早く終わらないかな、ちょっとはおもしろくならないかな、と思いながら見ている。
おもしろいドラマであれば録画したものをすぐ見るのだが、おもしろくないのでだんだんと見るまでの時間が空くようになっている。
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