ダブログ宣言!

ひとりでするのがブログなら、
ふたりでするのがダブログ。

内田康夫『後鳥羽伝説殺人事件』

2023年06月08日 22時09分06秒 | 文学
内田康夫『後鳥羽伝説殺人事件』(角川文庫)を読んだ。
浅見光彦シリーズの最初ということで読んだ。舞台は広島。
浅見光彦に死んだ妹がいたことを知らなかった。
女の人のことをこんなふうに「ブス」と言うことがなくなったなと思った。子供のころ何かといえば「ブス」って言ってた気がする。
男二人が熱く話しているのを隣の部屋で聞いていた妻が涙ぐんでいる場面も古臭い感じだった。
いまではこういう場面はちょっと想像できない。男同士が熱く話す場面はひょっとしたら可能かもしれないが、それをそばで聞いていた女は決して涙ぐまずにバカにするか冷笑する。

それにしてもとってもおもしろかった。シリーズの最初はこんなにおもしろかったんだなと思った。
話もわかりやすくてワクワクする。
『長崎殺人事件』もまあまあだったが、やはり「まあまあ」止まりで、すでに犯人が誰か忘れてしまった。最初の頃のほうがおもしろいのかもしれない。『長崎殺人事件』も最初の方といえば最初の方ではあるが、もっともっと最初。
吉本隆明の『消費のなかの芸』という本で内田康夫が取り上げられていて、それで内田康夫の作品を昔少し読んだことがある。
『戸隠伝説殺人事件』と、映画化されていた『天河伝説殺人事件』くらいを読んだんじゃなかったかな。『崇徳伝説殺人事件』は読んだか、読もうとしたけど図書館で借りられていて読めなかったか、ちょっと記憶が定かではない。
『天河伝説殺人事件』はあんまりおもしろくなく、浅見光彦シリーズではない『戸隠伝説殺人事件』はとってもおもしろかった記憶がある。
それを考えても最初のほうがおもしろいのかもしれない。
コメント