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子母澤寛『味覚極楽』

2023年06月28日 00時32分57秒 | 文学
子母澤寛『味覚極楽』(中公文庫)を読んだ。
料理に関する本を読むのは好きなので、この本についても結構前から知っていたが書店においていないのでなかなか読めずにいた。最初に知ったのは伊丹十三の本で読んだのではなかったかと思う。
最近、伊丹十三などのことを思い出すことが多い。「など」と言うのは、あのころの私が若い頃に影響を受けた人たちのことで、大橋巨泉がいて、上岡龍太郎がいて、永六輔がいて、あと誰だっけ? そういう昔のテレビのひとたちが懐かしい。たぶん、このところ朝ドラ『あまちゃん』の再放送を見ていて昔を懐かしむ気持ちになり、宮本信子を見て伊丹十三を思い出し、上岡龍太郎の訃報でさらにそういう気持ちが強まるのだろう。昔のテレビは良かったなと思う。今のテレビには誰もいないなという気持ちになる。

『味覚極楽』は明治時代を生きた人たちの食に関するこだわりを聞き書きしたものと、その記事の後記のようなものがセットになっている。
何が美味しいとか美味しくないとかはひとそれぞれで、時代も違うので書かれてあるものを食べたいとも思わなかったが、聞き書きの部分が上手でこんな人いたんだろうなと思わせることが多かった。
時代のせいか「味の素」の話も多かった。昔の人は「味の素」が大好きだった。太宰治も吉本隆明も「味の素」が大好きだったと思う。
僕も子供の頃はよく食べていて、卵かけご飯に「味の素」を入れていたがいまでは家に置いていない。
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