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東野圭吾『私が彼を殺した』

2012年04月07日 18時56分13秒 | 文学
東野圭吾『私が彼を殺した』(講談社文庫)を読んだ。
『どちらかが彼女を殺した』と同様、最後まで犯人が誰かわからない話だった。
今回は、最後の「袋綴じ解説」を読んでも犯人が分からなかった。先に読んでいる妻に、「こことこことここを読んで」と言われ読み、最終的に犯人が誰か教えてもらってやっとわかった。というか実はあまりわからんでいる。あまり納得できない話だった。
猫が死んだ話も何の話をしているのかわからず、サリーという名前の飼い猫が殺されたのかと思っていた。この前テレビでザ・タイガースの復活の番組を少し見たので、サリーと聞くと岸部一徳を思い浮かべてしまい困る。

『私が彼を殺した』というタイトルで、三人の人物の一人称で語られるのだが、三人の人物のそれぞれの一人称が「僕」「俺」「あたし」だった。途中で思い付いて、「私」という人称で語る人物が犯人なのではないかと思って三人の人称を確認したのだが、「私」はいなかった。このへんがよく考えられていると思う。
「僕」で語るからか、またはごく近い親戚に異常に嫌悪感を持つところがそう感じさせるからかしれないが、神林貴弘は村上春樹の主人公のような雰囲気があった。
なかなかおもしろい小説だったが、犯人捜しさえしなければさらにおもしろい小説だろうにと思う。
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ドラマ「スペック 翔」

2012年04月03日 19時48分41秒 | テレビ
テレビドラマ「スペック」のスペシャルドラマ「スペック 翔」を見た。
連続ドラマもずっと見ていたのでとても楽しみにしていたのだが、期待以上におもしろいドラマだった。当麻の左手の秘密もわかりすっきりした。
死んだ特殊能力者を左手で召還するという、ゲーム的、マンガ的な設定で、「やるなあ」という感じだった。
映画「スペック 天」も気にはなるのだが、テレビ放送を待てばよいか。
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東野圭吾『悪意』

2012年04月01日 16時27分26秒 | 文学
東野圭吾『悪意』(講談社文庫)を読んだ。
なるほどそういう話だったのかと思った。
これまで読んだ加賀恭一郎シリーズのなかでは最もおもしろかった。
偉大な人物がいたことをよりも、それを記述したものが残っていることにより歴史というのは作られるというような話を聞くことがあるが、そんな感じの話だった。
加賀恭一郎は前作あたりからものすごく頭の回転が速い人物のようになり、最初のころと印象が違うなあと思う。
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