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東野圭吾『赤い指』

2012年04月13日 09時41分07秒 | 文学
東野圭吾『赤い指』(講談社文庫)を読んだ。
これまで読んだ加賀恭一郎シリーズの中ではもっとも納得できない話だった。
注目していたのは、主人公の息子(直巳)がなかなか登場しないのでこのままこの息子は登場しないままに事件解決まで持っていくのではないかと期待したのだが、とうとう登場し、なんのことはない普通の出来の悪い中学生だった。
夫婦で話し合って、息子のアリバイをゲームセンターとコンビニにいたことにしていたのだが、店まで打ち合わせしていたのに、刑事が調べれば防犯カメラがあるからすぐに嘘が分かるだろうということに気付かないというのは、この何でも気付く推理小説的発想の持ち主の父親にしてはおかしいと思う。
惚け老人が実は惚け老人じゃない話は、そんなことありえないだろうと思った。もっと早く警察に連絡すべきだと思う。なにか罪に問われないのだろうか。
加賀恭一郎の父親の死に立ち会わない理由も、全く納得できない。父の言うことを聞きすぎだ。
将棋を指していた話も、なんてめんどくさい父子なんだと思う。看護婦もたいへんだ。
最終的にこの小説には感動すればいいのだろうか。できないけど。
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