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森鴎外『雁』

2024年06月01日 23時30分56秒 | 文学
森鴎外『雁』(ちくま文庫『森鴎外全集4』所収)を読んだ。
小島信夫の『私の作家評伝』を読んでいて興味を惹かれて読んだ。
非常におもしろかった。語りが巧みで、どんどん引き込まれる。
語り手が、ある友人(岡田)の話を始め、その友人が出会った女性が妾で、その妾を囲っている主人の話が始まり、その妻が登場し、という感じで話がすすみ、見事に終わる。
最後は、女性が若くて格好いい学生とつながりを持とうとするが果たせないという話になるのだが、それまでその妾の女性の話を聞いているのでとっても残念な気持ちになってしまう。
舞台は日本だが、ヨーロッパのストーリーテリングの上手な作家の小説を読んでいるようで、とてもおもしろかった。森鴎外を少し勉強する必要があると思った。
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