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☆司馬遼太郎「関ヶ原」上巻

2009年07月25日 11時49分58秒 | 文学
関ヶ原〈上〉 (新潮文庫)司馬遼太郎の「関ヶ原」(新潮文庫)の上巻読了。いまは中巻の94ページあたり。
NHKの大河ドラマ「天地人」で、今後上杉家にどんなことが起きるのか、何にも起きないのだろう、退屈なドラマだ、と思っていたのだけれど、この小説を読んでみると豊臣秀吉が死んでから少し面白くなりそうだ。
「関ヶ原」という題名だから関ヶ原の戦いのことを延々と語られるのかと思っていたが、そういうことはなく、それまでのことが延々と語られる。
石田三成が隠居することになるとは思わなかった。
徳川家康はものすごく陰険なやつという印象だ。でも、だからおもしろい。
家康が、戦いには準備が大切でいざ戦う時にはすでに勝ったようなものであるべきだ、というような考えを言うところがあり、これは「新史太閤記」で秀吉も同じような考えを持っていた。秀吉も家康も同じような考えを持っていたのだな、だからどちらも天下が取れたのだな、と素直に思えればいいのだけれどそうは思わず、単に司馬遼太郎がこういう考えだったんだなと思った。
よく聞く、司馬遼太郎が小説を書くときの準備の量はたいへんなものだった、古本屋から関連本が消えた、という話を思い出す。
石田三成がみんなから嫌われる感じもよく分かる。潔癖なひとは息が詰まる感じがして嫌われる。

以前読んだ藤沢周平の「密謀」よりも直江兼続のことがよく分かる。
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