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「島の先史学」高宮広土;ボーダーインク社(2005年3月)

2005年04月18日 | 「Weekly 読書感想」
 先月出されたばかりの新刊書。一気に読んだ。“港川人遺跡”以外知らない門外漢の私は「先史学」の蒙を開かれた。会話調で研究現場を臨場感豊かに伝える等親しみ安い筆致と“パラダイス云々~”のサブ・タイトルのイメージと違って内容は最新“先史学”の研究内容を伝えるエキサイティングな本格的学術書と言える。
「沖縄先住民が日本の奈良・平安まで世界でも稀有な“島嶼狩猟採取バース”」「農耕生活がより困難・非効率」「沖縄現住民は移住農耕民の子孫」等々等刺激的な研究結果。ひょっとして沖縄が世界先史学の最先端であることを覗わせる。

 先史学入門とも言うべき「フローテーション」「ビッグ・ジャンプ」「キャリーイング・キャパシティー」「フード・ストレス」「競争饗宴」等の最新研究手法・学説が紹介されているが、索引注釈があれば門外漢にはより便利だった。

 実は本書に先立ち元琉球民政府教育部長のゴードン・ワーナー著「沖縄復帰物語」(エグゼブティブ・リンク社)を読んでいたら、八重山出身米留一期生として高宮廣衛氏の名前があり、もしやと思ったら果たせるかな著者のご尊父。しかも至福の同じ研究領域父子。
  本書を寄贈下さった「沖縄女性の会」川平いつ子エディターさん、また素敵な書との出会いを有難う!
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