センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

女性の「生理的にムリ」を解明!

2012-05-28 00:00:40 | 支援、援助
【ヒトメボ科学vol.000】生理的にムリ
(タイトル)
『生理的にムリ』ってどういうこと? 女子だけが抱くモヤモヤの正体を探る!
本文)
 人間は、ある特定の対象を前にしたとき「理由はないけど嫌い」といった感情を抱くことがありますよね。これがいわゆる「生理的にムリ」という感情。女性同士の会話ではときたま登場する言葉ですが、じつは男性はイマイチこの感情にピンとこないのだそう!。周囲の男性に意見を求めてみると…
「この子タイプじゃないなーって子はいても、『生理的にムリ』っていう表現をしたことはない。どのくらいムリなのか、いまいちそのレベルが把握できない」(25歳・SE)
「彼女とテレビを見ているとき、ある俳優のことを『あー私この人の顔、生理的に受け付けない』と言っていた。一般的にはイケメンの部類に入るはずなのに…! なんで? 」(27歳・広告代理店)
と、やはり「生理的にムリ」の感覚が掴めている人はなかなかいないみたい。とはいえ、女性も具体的にどこがどうムリなのか言葉で説明するのは難しいですよね!? 一体、女性の言う「生理的にムリ」って何のこと? 「五感プロデュース研究所」主席研究員の荒木行彦さんに分析していただきました。
「『生理的にムリ』とは、『その人の子どもが産めるか? 』という基準のもと、女性が男性を見るときにのみ発生する感情と言っていいでしょう。言葉の通り生理ですから、つまりは『自分の子宮に合わない、自分の子孫を残すのにはこの人では不安』と感じる感覚のことです。男性には子宮がなく子どもが産めませんから、『生理的にムリ』の感覚にピンと来ないのも当然。生理的に合わないと感じることは、人(=ホモサピエンス)の動物的感覚がそう判断させているということなのです」(荒木さん)
なるほど。そういえば筆者の友人も、「生理的にムリ」と感じてしまった男性のことを「この人とキスしたり、それ以上のことをするなんて想像できない」と言っていました…。これってつまり「セックスするのはムリ」=「その人の子どもは産めない」と感じたということですよね。
ところで、こうした感情を抱くまでには何らかのきっかけがあるはず。具体的には女性は男性のどんな所を見て「この人との子孫を残すのは不安」と感じるものなの?
「特に関係が深いのは、ニオイです。人の体臭には『HLA遺伝子』という情報が含まれており、男女間ではHLA遺伝子の似ていない者同士が性交渉をした方が、免疫能力が高く丈夫な子孫が残せるとされています。女性は子供を産んで育てるという役目がありますから、より強い子孫を残すために、男性とのHLA遺伝子の相性を嗅覚で嗅ぎ分けるのです。このとき、汗臭いと思ってしまうのが生理的にムリな相手で、心地良いと感じるのが相性のいい男性ということです。
とはいえ、ニオイに限らず『生理的にムリ』の感情が湧き起こるポイントは人それぞれ。ある人は、男性の毛深い腕を見て第一印象で『この人には抱かれたくない』と感じるかもしれないし、別の人は、食事中のクチャクチャという咀嚼音を不快に感じ『この唇にキスされるのは勘弁…』と思うかもしれません。また、食後に爪楊枝で歯をツーとする姿など、何気ない仕草や振る舞いを見て男性に幻滅する人もいるでしょう。女性は、視覚や聴覚や嗅覚といった五感のそれぞれを使って、その男性と何かが合わないことを察知するのです」(同)
五感がどう反応するかは個性のようなもの。だからこそ、ある女性から見ればイケメンでも、別の女性からみれば「生理的にムリ」となることもありえるってことですよね。
それにしても、男性にとっては女性に「生理的にムリ」と言われることほど傷つくものはないはず…。一方の女性も、職場の仲間など今後も顔を合わせる人に対し「生理的にムリ」と感じてしまったら、その印象を拭うのって結構大変。この厄介な感情に、どう対処していけばいいのでしょう!?
「『生理的にムリ』と言われた男性の現実は、厳しいものかもしれません。ただし、女性側に思いやりや優しさのある一面を感じさせることができれば、印象が改善されることはあると思います。女性の中には、五感の力が弱まり、『生理的にムリ』の感覚が鈍くなっている人もいます。男女のコミュニケーションの場がネット上が主になると、言葉で愛を伝えたり、手をつないで温もりを確かめあったりするチャンスがどんどん減っていきます。こうなると五感を鍛えることができず、見た目だけを頼りにして相手を選んだ結果、失敗する人も多いのです。いわゆる『恋愛音痴』な人のことですね。そして、思い描いた理想の男性とズレていたら、何でもかんでも『私あの人のこと生理的に嫌い』という言葉で片付けてしまいます。これは本来の意味とは異なりますから、女性をエスコートし包容力をアピールすれば、きっと惚れなおしてもらえるはず。もちろん、身体も清潔にして口臭も気にしないとダメですけどね。
そして女性も、『この人嫌だ』と意識し過ぎないこと。実際にその人の子どもを産むわけではないのですから、仕事上の付き合いと割り切るのが一番です。それよりも、五感を磨いて『生理的に合う』パートナーを見つけられるよう努力していきましょう」(同)
うーん、奥が深い。「生理的にムリ」の感覚は、相性のいい相手を見極めるために備わった、ある意味とても重要な本能だったということですね…! モヤモヤの正体が分かって、ちょっとスッキリしました。池田香織/verb)

識者プロフィール)
荒木行彦/「五感プロデュース研究所」にて、人間の五感、感覚心理、脳科学にまつわる研究を行う。また、「恋愛を科学する」をテーマに女性の“女脳”の研究や五感力トレーニングなどの推進も行っている。女性誌や週刊誌、TV番組など各メディアでも活躍中。
五感プロデュース研究所HP
http://blog.goo.ne.jp/senses1123




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