盤駒の消毒

2021-07-10 12:00:33 | しょうぎ
将棋連盟の支部会員に送られる「支部ニュース」。今回の注目記事は、読者のハガキの中の一言。

・・・支部例会の際、盤駒の消毒は、負けた方が対局終了の都度、行うようにしています。

さて、6月26日出題作の解答。







今週の問題。




わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

ヴェルディ「オペラ王」の活力はどこから

2021-07-09 00:00:14 | 音楽(クラシック音楽他)
父親の遺したクラシックCD全集の中の「ヴェルディ」を聴いてみる。



ヴェルディは、よく「オペラ王」と言われる。似ているようだが、プッチーニは「オペラの王」と言われている。

そして87年の人生は波瀾万丈である。イタリア人であるべきところ、フランスに占領されていた地で生まれたため、フランス人として生まれる。そして売れない音楽家としての時代が続いたが、その後頭角を現すが、次々に長女、長男、そしては妻までもが病気で亡くなってしまう。一度は音楽家をやめ、農地を入手して農民の仕事もやっている。

国会議員にもなっている。

CDには『アイーダより』・『リゴレット』『椿姫』『トロヴァトーレ』『ドン・カルロ』。


とはいえ、オペラは苦手だ。言葉はわからない。

アニメソングのように考えればいいのかもしれない。

ワクチンはどこへ行った

2021-07-08 00:00:43 | 市民A
新型コロナワクチンの接種は、最新情報(7月7日)では二度接種が終わった人は1914万人。一度接種の人が1437万人。一日当たり約80万人だそうだ。1914万×2+1437万=5265万回。

田村厚労大臣がいうように6月末までの出荷が9000万回分で5000万回接種というのはほぼそういう数字だ。市中在庫は4000万回分。50日分もあることになるのだが、ワクチン不足になっている。

では、それはどこに行ったのか。

宅配大手のように中間段階での物流量の把握ができていないので、原因もつかめないというお粗末ぶりである。市町村が使用予想量を大量に上回った発注をしているか、現実にはもっと多くの人の接種が行われているのに、実績報告が遅れているのかもしれない。

そもそも二回目と一回目の両方を同一会場で行っているので、接種回数が急増するのは当然で、それで多いのだろうが、計算すれば犬や猫でもそれぐらいわかっているはず。

考えられるのは2つの要素。

一つ目は防衛庁や大都市や職場単位で予約、あるいは接種をしても、自宅住所の方での接種をキャンセルしていないため、接種予想回数がダブルカウントになっている可能性。

もう一つは、いかにも人間的だが、全国に配られる本数はファイザー、モデルナの合計供給量(2億2千万回)は、人口からいってぴったりの数字だ。ぴったり同じということは、どこかの市町村がズルをして平均値より高いオーダーをしたら自分の市町村に回る量が減ってしまう。トイレットペーパーやマスクを探して歩くことと同じだ。対策はただ一つ。自分も多めに発注することだ。その結果が50日分の在庫が偏在したのではないだろうか。

ラフロイグ、少し誤解

2021-07-07 00:00:17 | あじ
最近、アイリッシュウィスキーを嗜もうとして、まず「JAMESON(ジェムソン)」から始めたら、すかさず知人が「アイリッシュ、1本あげるから」ということになる。



ということで、いただいたのは円筒形の箱入りのウィスキーで『LAPHROAIG(ラフロイグ)』。ただ、少し問題がある。ウィスキー党の方は知っていると思うが、『ラフロイグ』はアイリッシュではなく、スコッチ。といってもアイラ(ISLAY)島にある七つの蒸留所の一つ。

アイラ島はスコットランドの北西部でアイルランドより北にある島でこの島の西側には大西洋があり、その先はアメリカ大陸。アイラ島は「シングルモルトの聖地」と言われ、この『ラフロイグ』も生産量の9割は他社のウィスキーのブレンド用になっていて、1割を『ラフロイグ』ブランドのシングルモルトとして販売しているそうだ。



チャールズ皇太子(プリンス・オブ・ウェールズ)が愛飲しているそうで、ボトルのキャップにはウェールズの旗があしらわれている。

なぜ詳しいかといえば、村上春樹が1999年に書いた『もし僕のことばがウィスキーであったなら』に詳しい。本には蒸留所の写真もある。彼は洋酒会社の仕事で、アイラ島とアイルランドのウィスキーについて寸評を書くためにバーを飲み歩いたそうだ。アイラ島の7つのスコッチを飲み比べたところ、飲みにくい味のベスト7の第三位がラフロイグということだそうだ。ピートの匂いがきついのが特徴。海藻成分を含んだ泥炭なので、ちょっと変わった香りがついている。



村上春樹がいったわけではないが、日本では、一般に「正露丸の味」と言われているようだ。

液体の色は、薄めで「金色」といわれるが、カティサークの色である。現在、蒸留所はサントリーの傘下企業になっている。作家の仕事は、レポートを書くためではなく、後々の株式買い取りのための産業スパイだったのだろうか。

五輪チケット再抽選延期

2021-07-06 00:00:17 | スポーツ
当初、7月6日に発表される予定だったチケット再抽選結果が7月10日に延長になった。全部ではないものの無観客や上限5000人対応になるのだろう。午後8時以降の無観客化を言い出したのは埼玉県知事だったが、そもそも会場内は禁酒だし、外に出ても飲食店は営業していないのだから、感染には関係ないように思うが、飲食店団体からの圧力があるのだろうか。あまり科学的じゃない。おそらくスポーツが元々嫌いなのだろう。

世論調査はもはや行われないだろうが、最後の調査では五輪賛成と反対が半々だったように思う。反対の50%の中には、もともとスポーツが嫌いな人が30%ぐらいいるのだから20%位が追加の反対者だったのだろう。30%の方は後述。

この20%の反対者というのは主に「コロナ関連」なのだろうが、反対する人の意見は、五輪のためにコロナ対策がおろそかになるとか、検疫が防げないとか、病床が足りなくなるとか、主に、政府の政策に反対しているように思える。国内問題に対する政府への批判をしているわけで、海外から見れば、「五輪に八つ当たり」していると見るだろう。

一方、膨大な費用がかかる開会式(そのためにスタジアム作り直したようなものだが)だって、世界の小国からすれば国連での一国一票と同じように、世界に自国をアピールする重大な目的があるわけだ。

コロナが始まったころの日本は、世界の優等生だったのに、時が経ち、ワクチンも作れないことが明白になり、世界の笑い者になったように感じる。

東京で感染者が増えている事態にしても、「五輪は日本がコロナ後に世界の中で復権していくためには、どうしても開催しなければいけない」ので、なんとか協力してほしいと、きちんと言わないから、反五輪増加=反自粛生活増加ということになり、五輪を否定すればするほど感染者が増えていくということだろうか。特に開会式前後が祝日なので、観光地へどっと移動があるような気配がある。(宿泊予約はほとんど取れない)

それとスポーツ嫌いが多いこと。「スポーツは観るもの」と思っている人が多い。野球一つとっても、硬式、軟式を不問にして野球の試合に出場したことがある人はかなり少ないのではないだろうか。草野球にしても、野球を選手として出場した人には、特定のチームに肩入れするような人が案外少ないような気がする。他のスポーツにしてもそうだが、プレー経験がある人が、試合を見ると感じ方が違うはず。サッカー経験者はテレビで観戦しても、思わず足が動いたりするはず。そういう元気のある国民を増やさなければならないが、特に知識層に反スポーツ派が多いようだ。

スポーツがうまい人は主に小脳がすぐれ大脳が小脳を効率的にサポートするような必要があるが、小脳は大脳よりも先に発達し、胎内で動き回ることから始まり、大脳は出生後の経験や勉強で発達するので、大脳が小脳にまさる知識人は小脳発達型の人間を軽蔑しがちになる。実際には大脳も小脳も優れた人もいれば、どちらもイマイチの人もいるし、そもそも能力で人間を軽蔑してはいけないのだ。

また、古典的体育教育や勝負にこだわるスポーツの影響が大きいだろう。特に甲子園。全国の高校の中で1校以外が全部敗退するというような自虐トーナメントである。野球を楽しむ選手はいなくなる。サッカーもそうだし。・・・も、・・・も、・・・も。クラブチームに入っても同じだろう。


五輪の歴史を振り返れば、自国の五輪(東京と札幌)を一方的な自己都合で取りやめた唯一の国が日本(1940年大会)であるということも覚えておく必要がある。

*五輪反対者は反日という意見の政治家がいるようだが、いわゆる単細胞。単細胞と言ってもウイルスの直径の10倍。簡単には引退しないだろう。

国民が選挙に行かないという事態が最大の問題。以前、市川房江氏の資料館に行ったときにわかったのだが、彼女は女性政治家として、女性政治家を増やそうとしたのではなく、女性が投票所に行くことを熱心に説いたわけで、現在は男女の投票率はほとんど同じになり、彼女の目標は満たされたわけだが、これからは若い人の投票率を上げる運動をする人が出現しないと何ともならないような気がする。構造的には自民党では無理だろうし、大長老が実質的支配力を持っている党も多いので、困難な道だろうか。

秒速5センチメートル(2007年 劇場公開アニメ)

2021-07-05 00:00:35 | 映画・演劇・Video
新海誠監督の初期の作品。賛否両論が巻き上がり、そのほとんどが否定的なのだろう。



三部作になっていて、「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」。

美しい画像に桜の花びらのゆっくりと散りゆくシーン。騙されてしまいそうだが、三部共通の主人公は遠野貴樹。13才の中学生の頃は同級生の篠原明里との別れを感動的に演じ、18歳の高3の時は同級生のサーフィン少女の恋心をもてあそび、社会人になっては自分探しの旅のため、交際中の女性に冷たい態度をとって、退社。

優柔不断なモテオ君にありがちな次々に女性を不幸にしてゆくタイプの精神的放浪記といっていいのだろう。ある意味、「大人になり切れない無責任男」ストーリーのように思えるが、例えば、石器時代の平均寿命は15歳だったと聞けば、その頃は部族としてこどもの数を増やし続けなければならなかっただろうし、一夫一妻制などにはこだわらず、生殖可能年齢になったら将来の責任なんてこと考えずに子作りに励んだのだろう。

この映画では、少年時代には愛する相手を幸せにする責任があるという思いで、前に進めなくなる男女という側面もある。

しかし、江戸時代なら、そもそも生まれたときからある程度自分の未来は計算できたわけなのだが、藤沢周平小説では、生まれながらにして将来の自分や結婚相手の選定もおよそ型通りの相手になるような世界に対して、抵抗感をもった主人公が登場する。

羅家の人々

2021-07-04 00:00:30 | 美術館・博物館・工芸品
本日まで横浜ユーラシア文化館で開催中の『横浜中華街160年の軌跡』の関連資料を調べていて、1935年に中華料理店「安楽亭」で撮影された創業者である羅佐臣さん一家の集合写真が紹介されているのを知った。



羅さんは1862年に広東省で生まれ、1872年に貿易商だった兄を頼って横浜を訪れる。その後1903年に独立し山下町に海鮮物や雑貨の輸出を手掛ける恭安泰という商社を興す。

しかし、1923年9月1日、関東大震災により関内にあったほぼすべての建物が瓦解する。今まで私が調べた中でも、サカタのタネやユーハイムは瓦礫の中で社長が下敷きにならなかった幸運により、無一文でも再スタートすることができた。生きのびることが重要なのだ。

羅さんも同じように、生きのび、貿易商から料理店に業種を変えた。想像ではあるが、廃墟の中でも人々は働き、食事をしなければならない。貿易が再開するのを待つことはできなかったのだろう。すでに60歳を過ぎていた。

店は繁盛し、木造から鉄筋コンクリ造りに。その建物で撮影された写真が「一家の写真」。右から三人目が羅佐臣さん。右から2人目の少女(富美)は孫で、市内に今も在住されているそうだ。当時の中華街が日本、中国、海外に向けて開かれた街だったことが、一家のそれぞれバラバラな衣装によって想像される。

1936年に佐臣さんが他界されたあと、横浜大空襲の時は一家で箱根に疎開していて無事だったそうで、戦後は復興し、1973年、羅家は日本に帰化し、店名である安楽を姓に選ぶ。

中華街は2000年前後から新華僑と呼ばれる戦後の来日者が始めた店が広がり、多くの老舗が店をたたみ始め、安楽亭も2011年に87年間の歴史に幕をおろした。



当時使っていた円卓や食器を見ると、座敷に座布団という和式であり、徳利も瓢箪の図のような和風の日本酒用と竜や鳳凰をあしらった老酒用と使い分けていて、日本であり中国である、この不思議な中華街という空間が、出現するわけだ。


都内でも、例えば新橋で有名な「ビーフン東」は通常は椅子席を使うが、宴会となると座敷席となり、座布団で円卓を囲むことになる。座布団中華はいつまで続くのだろうか。

スマホ詰パラ、旧バージョンを探す

2021-07-03 00:00:26 | しょうぎ
スマホ詰パラがスマホ詰パラ2に進化したことを5月8に書いたが、自分の使う範囲ではあまり変わっていない上に、わずかに動作が遅いように思っていたら、はなはだしく通信不良が重なり、1分以内に解ける問題でも10分かかったり、途中で通信が途絶えたり。

夜の間に使うのをやめれば早朝には動いていたが、これも滞り気味でお昼休みの時間なら、という感じになり、ついに諦める。

おそらく、自分のスマホが安物だからだろうが、メモリー残量に問題があるのか、そもそも5Gでないと動かないのか、よくわからない。

もう一度、旧版を探すと、まだインストール可能だったので、出戻りすることにした。

ところが、「1カ月後に詰パラ2のみのサポートとなります。」と明記されているので、それがいつの日なのかはわからないが、付き合いも長いことはないかもしれない。


さて、6月19日出題作の解答。






地平線に戻るわけだ。


今週の問題。



やや難問。17手詰だが9手目以降は流れに乗る感じだ。合駒選択も必要になる。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手とご意見をいただければ正誤判定します。

アイリッシュ・ウィスキーを嗜む

2021-07-02 00:00:48 | あじ
リモート飲み会で何を飲むかということは、少し悩む。年を無益に重ねた同士の会だと、ビール、ちょうちゅう、日本酒など、ごく普通の居酒屋の飲み放題メニューになりがち。

ウィスキーは少数派だ。いてもハイボール。やはり飲み放題メニューだ。

自分は、だいたいがスコッチウィスキーの水割り。リモート用のおつまみセットをつまんでいる。リモートというのはたいてい誰か一人が話して数人が聞いて、それが終わると発言者が変わるというスタイルが一般的だろうか。結局、ちびちび飲みながら、重要な話はメモに書いたりする。

ただ、スコッチはブランドが重要になる。必ず、ブランドを聞かれる。これが難しい。安からず高からずということ。

ということで、これからはアイリッシュ・ウィスキーにしようと考えたわけだ。そもそも変わり者に近いカテゴリーなので、安い高いという範疇で物を考えるような低レベルの大脳所持者を粉砕できる。実際、世界五大ウィスキー(スコットランド、アイルランド、米国、カナダ、日本)の中ではもっとも個性がしっかりしている味だ。日本のウィスキーはあまり好きな味ではないし、高すぎる。



銘柄選考基準は、村上春樹著エッセイ『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』で推薦されていること、とした。

まず、JAMESON(現地語ではジェムソンと読む)。春樹氏によれば、食事前に飲むべきウィスキーだそうだ。食事前に飲むウィスキーと食後に飲むウィスキーがあるそうで、どうもおつまみセットをつまみながら飲むウィスキーはないようだ。



飲み方は、春樹氏に倣って、半分はストレート、残り半分は水だけ割ということ。

問題点は一つだけ。これを飲むと、一日が終わりになる。

雀の記憶力は百年?

2021-07-01 00:00:23 | 市民A
雀が庭に集まってきた。

それにはわけがあって、食糧庫の整理をしていたら緊急時のためのアルファ米が少々賞味期限を過ぎていて、買い直したため、余ったアルファ米を手入れのしていない庭に蒔いたら集まってきたわけだ。



そして、毎日少しずつ蒔いて、ついに品切れになったのだが、鳥類の脳は極めて優れているようで、窓際にきて、ピーピーと要求するわけだ。

まあ、米粒ぐらい現在のところ食糧事情に余裕はあるのだし、ここで米を食べた分、近くの水田で生育中の稲穂をむしり取る量も減るはずだろうからと言い訳を考えながら、米の配給終了日が一日一日と先送りになってしまう。



さらに部屋の中を覗き込む雀もいるのだが、今までのことを「なかったこと」にしてくれるだろうか。

ふと、思い出すと、「雀百まで踊り忘れず」という諺がある。一度覚えたことは、百年間覚えているということだろうか。