謎に包まれる師岡貝塚

2017-01-25 00:00:33 | 歴史
東横線の大倉山駅から徒歩10分ほどのところに師岡神社という古くからの神社がある。地元の人なら知っているパワースポットである。以前、近くに住んでいたことから、今年は初詣に行った。

その神社の裏山の頂上(標高43m)にあるのが、師岡貝塚である。なんと山の上にある貝塚。さらに、周りは平地なのだから、なかなか理解できない。しかも、海からは遠い。



一応、学説としては、縄文前期から中期にかけての貝塚で、その後、隆起したと言われている。出土品からいって時期は正しいだろうが、もしここが海岸であるとすると、鉛筆のような高台なのだから直径20mの超小型の島だったことになり、それはありえないだろう。貝塚は調査発掘されたあと、再び埋め戻された。

関東で有名な貝塚は、一つは千葉県の加曾利貝塚で縄文中期とされ、東京都の大森貝塚は縄文後期とされる。縄文後期には富士山や箱根山が活動していて、関東南部はまことに住みにくい土地だったようだ。神奈川には縄文遺跡はかなり存在して、縄文初期から弥生時代までの遺跡が狭い場所で発掘されている。



そして貝塚の下にあるのが師岡神社。枯れることのない井戸や銀杏の大木、神聖な裏山に眠る貝塚。パワースポットにあやかろうと小さな翡翠(ひすい)をお守りに購入。翡翠の効用は「健康長寿と厄難消除」ということだそうだ。

健康長寿。健康で長寿ならこれ以上のことはなく、反対語の不健康短命では困ってしまうのだが、では不健康長寿という組み合わせと健康短命という組み合わせでは、どちらがいいのだろう。突きつけられると困る命題だろうか。

厄難消除。身の回りが厄難だらけであるのだが、厄難がなくなったら空っぽの人生になりそうな予感がある。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿