安愚楽牧場のこと

2013-06-19 00:00:32 | 投資
安愚楽牧場が4200億円の資金を集めたまま、破たんしてから2年経ち、やっと事件化し社長以下3名が逮捕された。それだけ時間がかかったということは、簡単には起訴しかねる状況があったに違いなく、実際の裁判でどういうことになるのか、あまり予断は持てない。

だいたい、通常の金利よりも2~3%も高く運用できるはずもなく、無限に事業拡大を続けなくてはならないような構造は、ネズミ講の親戚には違いないわけだ。



といいながら、儲けていた人もいて、過去の画像を整理したところ2003年ごろには私自身もかなり投資していて、那須牧場に専用バスで行ったり、直営レストランの食事にもありついたりしている。さらに今回逮捕された女社長から事業計画の説明など受けたのだが、当時の感覚では、たぶん事業拡大可能と本人は信じていたのだろう。

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ところが、最初のつまづきは狂牛病だったはずだ。米国産にとどまらず、牛肉需要が落ち込んでしまう。

おそらく5年間くらい安愚楽と付き合ったあと、徐々に利回りが下がってきて、決算書の中で自己資本比率が低下し、銀行からの借り入れが増加するという、ダメ銀行を友達にした悲しい結果が見え始めてきたので、サヨナラすることにした。

警視庁は、今後、事件の全容解明を進める方針らしいが、あぶない会社に融資を続けて、余計な被害者を増やしたメインバンクの責任を問うようなことは、聞いたことがない。

思えば、「安愚楽」とは、安く、愚かに、楽をするというわけだから、名前からしてかなり危ない。