横田國平写真展『雪里』

2020-01-23 00:00:22 | 美術館・博物館・工芸品
六本木のFUJIFILM SQUAREにあるフォトサロンで開催中の『横田國平写真展・雪里』を観る。



横田氏は1958年生まれで新潟県柏崎市に生まれる。中越である。豪雪地帯であり米どころである。雪や棚田、山里の風景。かつて日本のどこにでもあったような風景が、多くの地方で失われている。



2006年頃から現在までに美しい地元の光景を撮り続けているそうで、『雪里』という写真集の発刊記念の展覧会だそうだ。



川端康成の「雪国」という小説がある。多くの読者は越後湯沢の冬の光景を思い浮かべながら読み始めることになるが、雪に覆われた町を美しいとみるか醜いとみるか、想像は人さまざまなのだろうが、横田氏の『雪里』の写真集の中の雪世界を思い出せば、あの小説はもっと深く美しい日本を描いたことがわかるだろう。



もっとも、だからといって容易に雪国に移住できるようなことはないだろう。さらに美味いコメを収穫できるわけもない。また、簡単に雪里の写真を撮ることができるわけはないのだ。カメラを常に持って風景を探し続けなければならないのだろうと想像している。

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