北欧コロナ事情から日本を考える

2021-05-09 00:00:00 | 市民A
最近、北欧(スウェーデンではない)在住の日本人の旧友とGoogleMeet で話したのだが、その国では、ワクチン接種は高齢者からという原則ではあるが、3週間後に2回というのではなく、とりあえず1回接種を高齢者全員に打ってから(任意)、2回目に入るという作戦だそうで、2回目は2ヶ月後ではないかとのこと。

あと、特筆すべきは社会規制についてだが、日本と順番が異なるというか、全然違う。最初から的が絞られていたそうだ。

最初に行われたのが、レストランでの酒提供の禁止。これは続いたままなので、かれこれ1年間位は止まっているそうだ。次に劇場や図書館など。次にレストラン。

外出先は禁止場所が指定されるのではなく、行っていい場所が示されることになっていてスーパーマーケットは行っていい場所だそうだ。インド株の話は話題になっていないそうで、今はレストランが時短営業で、劇場や図書館が開きだしたところだそうだ。あくまでも酒はだめだそうだ。

酒の禁止については「酒を飲むのは非常に危険」という国民の共通認識があるそうで、異論は聞かないそうだ。

ところが、日本では「酒が出せないなら閉店した方がまし」という飲食店があったり、音楽家が陳情すると劇場が解禁になったり、デパートが強硬開店をちらつかせると、あっけなく開店OKとなる。

おそらく、酒と料理とわけた場合、利益率が非常に違っていて、酒に頼った経営になっているからだろう。一般に直接原価(材料費)4割が飲食店経営の分岐点といわれるが、この数字より料理は原価率が高く、酒の原価率は低いと思われる。昼の弁当など、文字通りサービス弁当になっているだろう。一方、食事と飲酒が終わった後、飲み足りないからと言って酒とお新香を追加する客など「神か仏か」という上客なのだ。

要するに、日ごろのうっぷんを晴らすために酒場にいって仲間うちで酔っぱらって「政府のコロナ対策は最低だ!」とか叫んだ挙句感染する。「五輪返上論」だって、政府への八つ当たりにしか見えない。


音楽家の陳情は微妙だが、デパートの話にしても、この何年かで多くの店舗を廃止しておきながら、いまさら「デパートがつぶれる」というのは奇妙な話。今、助け起こしても、やがて潰れていくような気もする。問題が違うような気がする。日本の底部にあった構造的問題が「医療の現場」、「第三次産業頼りの雇用政策」、「国民の無責任化」などを引き起こしているわけで、大改革の時期に来ているのだろう。

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