本物の王子さま

2008-06-18 06:42:19 | 美術館・博物館・工芸品
神戸王子動物園はパンダの他にも希少動物を各種集めている。例えば、ミーアキャットも見られる。しかし、動きが早過ぎて、肉眼では捉えきれない。カメラにもはっきり写っていない。まあ、そういう動物もいる。そして、ホッキョクグマである。どの動物園でも、ホッキョクグマのために、巨大な面積を使っているのは、動物園の基本的な人気者だからだろう。大きく、見栄えもいいし、ダイナミックに水に飛び込んだりする。そして、何より危険なニオイがする。ライオンとどちらが強いだろうか、などと想像したりする。実際は、どちらもハンターのプロで頭脳優秀なのだろうから、敵の得意パターン(つまり、水際とか広場とか)に近寄らないだろうから、ドローだろう。



このホッキョクグマだが、最大の生息のピンチが近づいている。つまり地球温暖化による北極の氷山の融解である。居住スペースが狭くなっていけば、獲れる餌も限られてきて、やがては個体数が減っていく。私の想像だが、十数年内には、ホッキョクグマの南極への引越しというものが国際的に行なわれるのではないだろうか。少なくても、南極は大陸なので、氷河全部がなくなる状態にはならないだろう。

ただし、狂暴なホッキョクグマを南極まで移送するのは、かなりの大仕事だろう。安全に捕獲するのが大仕事。さらに、北極から南極まで移送する間には熱帯の赤道直下を通らないとならない。冷房付きの輸送船が必要なのだろうか。


そして、今や、日本に各1000万頭ずついるともいわれる猫と犬の少し前の先祖がいた。



まず山猫。トラの小型版である。猫とは異なり、目付きが怖い。日本の猫は、遠くエジプトで山猫がネコとしてネズミ捕り専用に改造されたあと、さらに東へ東へと進化が進んだ末の姿なので、気性も大人しい。もともと野生の山猫がいたのかどうかよくわからない。イリオモテヤマネコは森の中に潜んで昼間は見かけない。エジプト人に敬意を払いたい。



次に、オオカミ。神戸にいたのは、シンリンオオカミ。ユーラシア大陸北部にいるそうだ。犬と違うのは、足首から先が大きい。指が長いのだろう。指が長いというのは爪も長いだろう。こどもの頃に「三銃士」とかフランスの冒険小説を読んだときに、よく、貴族たちが町から町へと馬車で移動するときにオオカミに襲われて、食べられてしまう話がでてきて、「フランスは怖い。一生行くものか」と思っていた。では、誰が、オオカミを犬に改造したかというと、驚くことにDNA的には、朝鮮半島北部だそうである。一体、何のため?まさか・・

そして、パンダをしのぐ、現在の人気ナンバー1は、

「オウジ」様。



現代には、オウジさまがたくさんいる。ゴルフのハニカミ王子。甲子園のハンカチ王子。さらに数年前には監禁王子とかいた。しかし、絶対的にここの王子様と異なる点がある。つまり、神戸王子動物園のオウジ様は「本名」であること。

オウジ。平成19年10月21日生まれ。正後8ヶ月。ただし、子象。

屋内の象舎でその姿を見ることができるが、現在の最大の特徴は、全身に産毛が生えているということ。一般に象の体には毛が生えていないのだが、今はとても可愛い。母親も父親も、一緒に生活している。

ただ、動物園に行きながら、今さら考えるのも変だが、象の寿命は60年とも言われる。生まれたばかりのオウジにとって、檻の中で一生暮らすなんて、ちょっと可哀想だろうか。

千葉県の山中に「象の王国」という、高齢象が人生の最後に、森林感覚で放し飼いになっている古象専用の動物園があるそうだ。逆に自然環境に適用できない都会象もいるそうだが、一つの方法論なのだろうか。(後期高齢者問題みたいだけれど)


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