市ヶ尾彫刻プロムナード『本を読むネコ』

2020-03-15 00:00:33 | 市ヶ尾彫刻プロムナード
COVID-19の流行のせいで、ほとんどの美術館・博物館はクローズ状態。安全なのは屋外だけということで、ブログを書くにも苦労する。そこで思いついたのが、近隣の町である『市ヶ尾』にある『彫刻プロムナード』。資料によれば11の彫刻が、東急田園都市線の市が尾駅の周辺にあるようだ。

2019年6月16日『市ヶ尾おさかな広場の奇怪』の中で、そのうち一つの彫刻を取り上げているのだが、海外の有名彫刻家ということで、色々と情報を集めて書くことができたのだが、どうもすべてが有名な方というわけでもないような気もする。さらに不幸にして亡くなられている場合もあるかもしれない。何も調べていないので、実際には書けないかもしれないが、とりあえず青葉区(横浜市)のお散歩マップに記されている順に沿って書き始めてみる。

まず、駅の改札を出て北側、国道246側にあるのが、『本を読むネコ』。関孝行さんの作品。猫があぐらをかいて、電話帳サイズの厚い本を読んでいる。夏目漱石の飼い猫は自叙伝を書いたらしいので、本を読むネコぐらいでは驚かないが、何を読んでいるのだろう。どうも本には魚の絵が描かれている。料理の本かな。



ところが、実は、陽当たりが良すぎるために、うたたねしているわけだ。目を閉じているように見える。青葉区は、「文化的な街」と自画自賛していて、読書や花を植えることを推奨している。区の公会堂で地元在住の元作家である村上龍氏の講演会を開いたりしている。読書を作品にするとは高尚ということかな。

ところで、彫刻作家の関孝行氏のこと。60歳位の方のようだ。東京芸大を卒業する時に各学科の首席の方の作品を表彰して大学が買い取るサロン・ド・プランタン賞を受賞している。2007年頃のデータでは、すみだトリフォニー、青山の子供の国、日光杉並木公園、アメ横、新宿ゴールデン街、大阪千日前にも作品があるそうだ。

2000年頃のインタビューの中で、「何百年も何千年も経ったとき、土の中に埋まっていた作品が発掘されるなんてロマンチックでいいね」ということを語られている。土から発掘されるためには、駅が土に埋もれるような大事件が起きることを意味するわけで、あまりロマンチックではないような気がする。

そして2018年には千葉県長柄町の古民家ギャラリーで展覧会が開かれているのだが、だからといって生存証明にはならない。回顧展というのもある。色々な角度でネット上で調べると、市ヶ尾からそう遠くない場所にある横浜美術大学の学校紹介のHPの中に、講師として関孝行さんの名前があることがわかりほっとした。この駅前の石像が横浜美術大学との縁を持ったのだろうか。

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