びんずる尊者に瞬間タッチ

2023-05-16 00:00:45 | たび
北向観音を観光バスで出発し、目指すは長野市の善光寺。日本有数の大寺院だ。本堂は南を向いているが南向寺とはいわない。ほとんどの寺院は南向きだからだ。ただしご本尊は本堂の西側にある。

4月5日に本堂の入口近くにある「びんずる尊者像」が盗まれ、即日回収されたことで有名になる。盗んだ男は九州からわざわざ長野に来て実行に及んだのだが、不起訴になった。この像があると不幸が起こるので土に埋めようと思ったと供述したところ、責任能力なしと方面になった。つまり、シャバに戻っているわけで、うっかりしたことは書けない。



まず、参道。かなり長い。いわゆる門前町というのだろうか。全国の社寺の中でも長いと思う。別格は大阪天神橋商店街だろうが、端から端まで歩く気にはならない。



そして、山門と思わせる門があるのだが、これは山門の弟分のようなもので、その先に驚愕の大きさの山門が現れる。門という機能を超えている。もっとも、都市の入口の門というのは軍事施設で、大きくて上から侵入する敵を攻撃できるようになっている。京都の羅生門とか。



ところが、善光寺の山門は常識外れだ。上から攻撃するには高すぎる。そもそも観光客が大勢で山門に入るというようなものではないのが普通だ。入場料を払って山門に上ると、絶景だった。天守閣のような感じだ。



そして、本堂に上がる。真っ先に出迎えてくださったのが『びんずる尊者像』。自分の体の不具合の部分と同じ部分を撫でると症状が軽癒すると言われている。どうせならゴルフの後に痛み出す右ひじをさわろうと思っていたのだが。事件後、一気に人気沸騰したのか長蛇の列が像の左右にできている。列に並んでいるときに気付いたのだが向かって右側の列なので、像の右ひじを触ることはできないわけだ。左側の重要臓器といえば心臓なので、別に悪くはないが予防接種のように心臓でも触ろうかと思い直したのだが・・・

びんずる像の画像は写していない。そもそも本堂内は撮影禁止。盗難の後に戻ってきた像の写真が報道各社の写真でわかるが、撮影禁止の場所なのだが・・

私の前に並んでいたのが70代後半と思しき女性。自分の番になると像に抱きつくように接近し、両手で全身を撫でまわし始めた。それも1分以上続けるわけだ。風俗のサービスじゃあるまいし、からだ全身が病気なのだろうか。頭を撫でるべきじゃないのかな。しょうがないので、彼女が像を撫でまわす動きを観察し、一瞬の隙をついて、心臓あたりを指タッチ。1ミリ程度触った感じが指先に残る。

その後、本堂を巡り、階下の戒壇へ。地下通路の暗闇の中を歩くと、右か左の壁沿いに、幸運の鍵があって、見つけると良いことが起こるらしい(あまり宗教的でないのが怪しいが)。右側ばかりに列があるので左側を進むと、右側の人から「あった」という声が。すかさず右側に横入りすると、大きなカギ型の物体があった。イメージでは5センチぐらいの感じだったが、実物は30センチぐらいの感じだった。

本堂の大きさは東日本最大とのこと。西日本では東大寺が最大だそうだ。もっとも長野県は東日本ではないという人もいる。