藤井荘で、

2023-05-27 00:00:32 | しょうぎ
名人戦七番勝負は四局進んで渡辺名人が1勝3敗と追い込まれ、第五局は長野県の山間の温泉地、山田温泉の緑霞山宿、藤井荘という宿に進む。決着は6月1日。追い込まれてから行くのは気が重い場所だろう。宿の名前はなんと新名人候補者と同じだ。

というか、藤井竜王の8割を超える勝率からいって第五戦というのは多くの人が予想していた通りで、最年少名人の記録更新には長く忘れられない名前になるのだろうか。

そして、今までの記録を持っている谷川浩司17世名人だが、記録を打ち立てたのは1983年6月14日。4勝2敗で加藤一二三名人を破っている。場所は箱根にある花月園ホテル。



実は、後年(2007年)、その部屋に通してもらったことがある。同ホテルで将棋関係者の宴席があって、部屋番号を秘密にするという条件で見せていただいた。あまり広くはない普通の一室。

83年当時の写真を見るとカメラマンが新名人の顔を写すためにがっかりしている旧名人の後ろに回って頭越しに写しているわけで、敗者はますます辛くなったのだろう。今回の藤井荘の対局室は広いのだろうか。あらかじめ名人の後ろにスペースを作っておいた方がいいだろうか。

ところで、記録を破られそうな谷川17世名人だが、前々回の順位戦で両者B2で対戦している。4回戦で当たり、藤井竜王が勝っている。もし、その時に谷川17世が勝っていれば藤井竜王が昇級を逃すということであれば、自己の記録は破られなかったはずで、現在に気持ちを引きずっているかもしれないが、仮に勝敗が逆であっても10勝0敗が9勝1敗になるだけで、順位も含めて昇級に影響なかったし、谷川17世の方も、今期まで通してみるとその時の1敗の影響はなくなっている。


さて、5月13日出題作の解答。








今週の問題。



解ったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。