先週、某所で行われた親子教室に手伝いに行く。労働時間2時間。プロ棋士三人も登場ということだが、まあ迷惑もかかるかもしれないので、氏名不詳ということにしておく。
実は、個人的にも数年にわたって神奈川県の方で子供教室に友情出演しているので、超初心者とか幼稚園児や低学年の子の扱いは慣れている。
指定場所に到着してびっくりしたのが、狭さ。私のホームグラウンドの方が4倍から5倍といったところだ。三人のプロ棋士と手伝い3名で25人ほどを教えるのだが、私の教室では2人で30人を教えている。
駒の並べ方、動かし方からの子が多くて、そういう子供たちを一括して私がこなし、少し指せる子はプロが指導対局するということになったが、なんとなくアンバランスな感じだった。やはり、将棋を指すプロに、将棋を教えるプロに変身しろ、というのは難しいのではないかと思ったわけだ。
要するに、10歳以下のこどもというのは、とても扱いにくいわけ。たくさんいても性格は一人ひとりがバラバラだし、何しろ初対面だからコミュニケーションが難しいわけだ。
しかもコブ(親)付きである。経験上、親がそばにいない時と、親がそばにいる場合とでは、こどもの性格は急変する(どう変わるかは子供によってまちまち)。しかも、親そのものが、熱くなってしまい、対局や指導を受けているこどもに直接口を出したりする。モンスター的なのもいる。
思うに、将棋のルールを教えるには1時間ほどで足りるのだが、親が将棋を指せるなら、それくらい自宅で教えたほうがいいと思うわけだ(親が指せないならしかたないが)。せっかく教室に来ても、時間がもったいない。講師は、プロじゃない私だって、もっと高級なことを教えられるわけだから。
さらに、親には色々とアドバイスを与えるのだが、もっとも重要なアドバイスは、将棋教室以外、家庭内でも対局を行うこと。ピアノ教室と同じで、教室だけでは上手くならない。
それと、気がついたのだが、駒の並べ方がわからないのに、動かし方を知っている子が多いのだが、たぶんゲーム機の影響なのだろう。盤と駒を買ってあげなければ、何ともならない。将棋ソフトだけじゃ将棋を指したことにならないじゃないだろうか。お稽古事には投資が必要だ。ヴァイオリンとかバレーシューズと同じだ。
ところで、こういうプロ棋士がらみの企画にヘルプで入る場合、悩ましいのが服装。普段の自分の教室ではジーンズ(高級ジーンズだが)なのだが、プロ棋士は、だいたいスーツで登場する。ブレザーの場合もある。彼らを立てなければならないから、気を使う。プロみたいな風体で、「おおた先生は何段ですか?」などと聞かれ、うっかりアマの段位など答えると、女流棋士の五倍も強いことになってしまうからだ。
ということで、ブレザーの棋士がいる場合も勘案し、「ブレザー+ネクタイ」で、髪形も目立たないようにボリューム感を減らしておく。場の雰囲気によって、ネクタイをはずして髪型も少しボサボサに治せば、アマチュア顔に調整できる。
ただ、こういうところで、プロが駒落ち指導をするのは、一見、将棋普及活動に役立っているようだが、継続的に教室を開いている立場から言えば、少し「?」ではないかと思うこともある。
まあ、将棋連盟の方針なのだろうが、プロ棋士があちこちに散発的に姿を現して駒落ち指導をしているのだろうが、先日も「元名人に勝った」という新入りの子が現れて、散々言いふらした結果、教室では、全然勝てずに一回限りでいなくなった。
プロは、駒落ち指導でも、負けないほうがいいと思うわけだ。後で、周りに厄介を起こすわけだ。
さて、2月6日出題分の解答。
▲3四角成 △2五桂 ▲1七歩 △1五玉 ▲1六銀 △1四玉(途中図1) ▲2五銀 △1三玉▲2四銀 △1四玉 ▲1五銀 △同玉 ▲1六歩 △1四玉 ▲1五歩 △同玉 ▲2七銀(途中図2) △1九角成 ▲1六銀 △1四玉 ▲1五歩 △1三玉 ▲2五桂まで23手詰。
2手目に前進できる駒で合駒すると、その駒で詰まされる。途中、打ち歩詰めになるところで、その前進できる駒で詰まされるわけだ。ということで桂合強制。この桂を取ってから使うまでに、長い長い道のりがあるわけだ。
狭い場所を上がったり下がったりして、結局外には逃げられない
動く将棋盤は、こちら。
今週の問題。
やや易しい。それよりも、2月13日出題作への解答者が少ないというのが、大変気になっている。
問題としては易しいのだが、一つだけ間違いやすいところがある。
わかったと思われた方は、コメント欄に、最終手と手数と酷評をいただければ正誤判断。
本当は、最終手の1手前が問題なのだけど。
実は、個人的にも数年にわたって神奈川県の方で子供教室に友情出演しているので、超初心者とか幼稚園児や低学年の子の扱いは慣れている。
指定場所に到着してびっくりしたのが、狭さ。私のホームグラウンドの方が4倍から5倍といったところだ。三人のプロ棋士と手伝い3名で25人ほどを教えるのだが、私の教室では2人で30人を教えている。
駒の並べ方、動かし方からの子が多くて、そういう子供たちを一括して私がこなし、少し指せる子はプロが指導対局するということになったが、なんとなくアンバランスな感じだった。やはり、将棋を指すプロに、将棋を教えるプロに変身しろ、というのは難しいのではないかと思ったわけだ。
要するに、10歳以下のこどもというのは、とても扱いにくいわけ。たくさんいても性格は一人ひとりがバラバラだし、何しろ初対面だからコミュニケーションが難しいわけだ。
しかもコブ(親)付きである。経験上、親がそばにいない時と、親がそばにいる場合とでは、こどもの性格は急変する(どう変わるかは子供によってまちまち)。しかも、親そのものが、熱くなってしまい、対局や指導を受けているこどもに直接口を出したりする。モンスター的なのもいる。
思うに、将棋のルールを教えるには1時間ほどで足りるのだが、親が将棋を指せるなら、それくらい自宅で教えたほうがいいと思うわけだ(親が指せないならしかたないが)。せっかく教室に来ても、時間がもったいない。講師は、プロじゃない私だって、もっと高級なことを教えられるわけだから。
さらに、親には色々とアドバイスを与えるのだが、もっとも重要なアドバイスは、将棋教室以外、家庭内でも対局を行うこと。ピアノ教室と同じで、教室だけでは上手くならない。
それと、気がついたのだが、駒の並べ方がわからないのに、動かし方を知っている子が多いのだが、たぶんゲーム機の影響なのだろう。盤と駒を買ってあげなければ、何ともならない。将棋ソフトだけじゃ将棋を指したことにならないじゃないだろうか。お稽古事には投資が必要だ。ヴァイオリンとかバレーシューズと同じだ。
ところで、こういうプロ棋士がらみの企画にヘルプで入る場合、悩ましいのが服装。普段の自分の教室ではジーンズ(高級ジーンズだが)なのだが、プロ棋士は、だいたいスーツで登場する。ブレザーの場合もある。彼らを立てなければならないから、気を使う。プロみたいな風体で、「おおた先生は何段ですか?」などと聞かれ、うっかりアマの段位など答えると、女流棋士の五倍も強いことになってしまうからだ。
ということで、ブレザーの棋士がいる場合も勘案し、「ブレザー+ネクタイ」で、髪形も目立たないようにボリューム感を減らしておく。場の雰囲気によって、ネクタイをはずして髪型も少しボサボサに治せば、アマチュア顔に調整できる。
ただ、こういうところで、プロが駒落ち指導をするのは、一見、将棋普及活動に役立っているようだが、継続的に教室を開いている立場から言えば、少し「?」ではないかと思うこともある。
まあ、将棋連盟の方針なのだろうが、プロ棋士があちこちに散発的に姿を現して駒落ち指導をしているのだろうが、先日も「元名人に勝った」という新入りの子が現れて、散々言いふらした結果、教室では、全然勝てずに一回限りでいなくなった。
プロは、駒落ち指導でも、負けないほうがいいと思うわけだ。後で、周りに厄介を起こすわけだ。
さて、2月6日出題分の解答。
▲3四角成 △2五桂 ▲1七歩 △1五玉 ▲1六銀 △1四玉(途中図1) ▲2五銀 △1三玉▲2四銀 △1四玉 ▲1五銀 △同玉 ▲1六歩 △1四玉 ▲1五歩 △同玉 ▲2七銀(途中図2) △1九角成 ▲1六銀 △1四玉 ▲1五歩 △1三玉 ▲2五桂まで23手詰。
2手目に前進できる駒で合駒すると、その駒で詰まされる。途中、打ち歩詰めになるところで、その前進できる駒で詰まされるわけだ。ということで桂合強制。この桂を取ってから使うまでに、長い長い道のりがあるわけだ。
狭い場所を上がったり下がったりして、結局外には逃げられない
動く将棋盤は、こちら。
今週の問題。
やや易しい。それよりも、2月13日出題作への解答者が少ないというのが、大変気になっている。
問題としては易しいのだが、一つだけ間違いやすいところがある。
わかったと思われた方は、コメント欄に、最終手と手数と酷評をいただければ正誤判断。
本当は、最終手の1手前が問題なのだけど。