チルドレン(伊坂幸太郎)

2010-02-11 00:00:18 | 書評
children昨年来、伊坂幸太郎を読もうかなと思っていたのだが、ついにチャンスがきた(でも、なんでこんな書き方になってしまうのだろう)。

先日、眼科に検診に行った。コンタクト屋の隣にある眼科医で度数チェック。いわゆる「白衣を着たセールスマン」だ。ところが、休憩中。30分以上待つことになったのだが、時間つぶしの小道具を何一つ持っていなかったので、隣の書店に。書店でうろうろしてしまうと、30分が過ぎてしまうので、文庫本の棚を端からみると、あいうえお順になっている。

「あさのあつこ」にしようかなとか思いながら次の「い」のところに伊坂幸太郎があるではないか。でも、何を読んだらいいのかわからないのだが、表紙の絵がちょっと気に行って「チルドレン」にした。こどもの連続誘拐事件かなとか勘違い。

実際に眼科に戻ると、すでに診療は開始されていた。というか、治療するわけじゃないので。以前は、眼圧検査とかやっていたが、厚労省の指導で無意味な検査がなくなった。

それで、読み始めたのは数日たってからだが、結構手こずった。たぶん、使用する50音の文字別比率が私の好みと少し違うのかなという感じだ。読めないということではないけど。

チルドレンというのは、こども(チャイルド)の複数形だが、こどもは複数で集まると、こどもではない怪物になるそうだ。家裁の調査官が主人公。

作者は文才が溢れているのだが、かなりの自信家で、大胆な設定で書き飛ばす。才気の方が勝っていて、なんでもできそうで、ちょっとあぶない。まだ自分の型が固まっていないのかな。といってもこの一作しか読んでいないのだが、野球でいえばイチローのような、パターンの確立した選手ではなく、「何をやるかわからない大型新人」というところかなあと思っていたら、巻末の解説で、香山二三郎氏が、「イチローのような」と書いていた。

そのうち、また。