ピロリ菌第一次滅菌作戦失敗!

2009-02-06 00:00:33 | 市民A
12月22日「ピロリ菌退治」で書いたように、昨年末からピロリ菌退治を始める。1週間、1日2回、2種類の抗生物質と胃酸を抑える薬を飲む。三剤併用療法。飲み終えてから4週間経ってから、ピロリ菌がまだいるかどうか再検査。試薬は尿素。尿素を飲んで、ピロリ菌がいると、アンモニアを発生するので、アンモニアが呼気中に含まれるか検査。「尿素呼気検査」。正常値は2.5パーミル未満。そして結果は・・

大敗。「17.2」。基準値の6.88倍。

第一次滅菌作戦の成功率は6割強だそうだ。3割強のグループに入った。

飲んでいた時に感じていたのだが、普通あると言われる「服用中の下痢」など、何も起きなかった。1日目に、胃袋の中で、僅かにワサワサ感があり、今、格闘中かな?と数時間感じたことだけだったような。

そして、最近になって、やたらに体内にガスが溜まるように感じていた。たぶん、抗生物質の攻撃に耐え抜いたピロリ菌が、大発生してしまい、胃の中で炭酸ガスやアンモニアガスを大放出しているのだろうと思っていた。


e7794260.jpgそして、滅菌作戦の第二ラウンドに突入。抗生物質を変えるそうだ。クスリの山である。第二ラウンドも成功率は6割強ということは、前もって調べていた。二連敗する人は一割くらいの確率になる・

担当の女医さんの話では、

「今まで、ここで滅菌した人は、全員成功していますから」

しかし、この医院が開業したのは、まだ2年前のこと。『全員成功』とは何人成功なのか聞こうかと思ったが、聞いても聞かなくてもやることは同じなので黙っていた。

どうも、第一次世界大戦に負けたので、もう一回チャレンジしてみようと第二次世界大戦を起こした国みたいだ(いや、それでは連合国がピロリ菌みたいだ)。

後がなさそうなので、薬を飲む1週間は禁酒することにした。

結果は、また、1ヵ月後である。

ピロリ菌は、以前は、胃潰瘍の原因だけと思われていたが、最近の研究では胃ガンの原因の一つであることがほぼ確実となっているようだが、同時にこの三剤併用療法に耐性化が見られることも特徴になっているようだ。なぜ、一人一人の胃の襞の中に長く潜んでいるピロリ菌が、「もうすぐ、人間の滅菌作戦が始まるから耐性化しておこう」となったのか、まったく説明できないが、事実、滅菌率が下がっているようだ。

1月26日付けの「薬事日報」に、関連記事がある。

ピロリ菌の病原因子CagAで新たな胃癌発症メカニズムを発見
東京大学医科学研究所

東京大学医科学研究所のS教授とS助教らは22日、ピロリ菌の分泌する病原因子CagAが、胃粘膜上皮の細胞増殖と炎症反応を異常促進する新たなメカニズムを発見したと発表した。今後、耐性化が指摘される3剤併用療法とは別に、CagAを標的にした治療薬開発の可能性が期待される。研究は、日本科学技術振興機構の基礎研究事業の一環として取り組まれた。 <薬事日報 1.26>


3剤併用療法で失敗しても、新たな治療薬開発のミッキーさんになればいいのだろう。


ところで、このピロリ菌のウイルスの遺伝子の解析から、南太平洋のポリネシアンは台湾から渡来したものと推定されるという説が発表された。

ある国際研究グループが先ごろ発表した論文によると、太平洋各島の原住民の体内のピロリ菌を分析すると、太古の昔、人類がアジアから太平洋に向かった過程が分かるという。

論文によると、太平洋の島々に住む原住民の体内には2種類のピロリ菌がいるという。そのピロリ菌の特徴を分析した結果、太古の人類が2度に渡って大陸から太平洋に向かって移動していたことが推測できたとのことだ。

1回目は今から3万7000-3万1000年前、人類はアジア大陸からオーストラリア、パプアニューギニア一帯に移住したという。2回目は今から約5000年前で、台湾からフィリピン、ニュージーランドに移住したとのことだ。

この研究結果は、考古学上の発見と一致するものだという。研究者はすでに同様の方法を使い、人類が今から約5万8000年前に東アフリカから世界各地に散らばっていったと推測している。

この研究結果はアメリカの雑誌「サイエンス」に掲載されている。


台湾は、かなり住みやすい気候である。わざわざ、南太平洋やニューギニアに引っ越そうとは思わないはず。おそらく、大陸からの拡張主義者から逃れて逃走先に南太平洋を選んだのだろうか。

ところで、私のピロリ菌、どこから渡来したのだろうか。