幻の元素、ニッポニウム

2007-08-01 01:55:34 | 市民A
1b5c2314.jpg「有機化学美術館へようこそ・佐藤健太郎」の中に、元素の名前の話が書かれていた。その中に、現在は存在しない名前として、"ニッポニウム"という元素が紹介されていた。実は、この元素、まったく違う観点で少し知っていた。

ニッポニウムという元素が登場したのは、1908年のこと。小川正孝教授(後に東北大総長)が元素番号43として発見したと発表。元素記号はNpということになっていた。元素記号43というのは第7類で、元素周期表を見ると、マグネシウムの下である(本当は当時の化学の教科書が入手できれば、確認できるのだが・・)。

しかし、その後、この43番原子は自然界には存在しないことが証明され、周期表から除外されてしまい、空白になる。そして、後年、核反応によって人工的に作り出された「テクネチウム」というのが正式な43番元素になる(何か子供の認知問題みたいだ)。


ところが、最近になり、小川教授が見つけたのは、テクネチウムと似た元素(元素表で、その下)であるレ二ウム(元素番号75番)であったことがわかったのである。つまり、1908年の段階でみつけた元素が43番でなく75番であると発表しておけば、今でも”ニッポニウム”が存在したはずなのだ。インドを探しに行って、誤ってアメリカを発見し、原住民に「インディアン」と名前をつけたようなものだ(「インディアン」は名前が取り消しにならず、住民の方が消滅しそうである)。


そして、これからは、本の内容から離れるが、この75番元素レ二ウムだが、このレアメタルが日本国内某所に大量に存在する。

1b5c2314.jpg国後島と択捉島だ。

択捉島北部の茂世路岳(クドリャブイ火山)の火口から噴出す噴煙の中に、この元素が大量に含まれている。


北方四島返還問題で、ロシア側が返還に応じない理由の一つと考えられているのだ。重要な用途のある金属であることをロシア側が隠しているのかも知れない。


ついでに変換に応じない別の理由だが、択捉と国後の間にある細長く且つ蛇行した国後水道が、ウラジオストックを本拠とするロシア太平洋艦隊の核攻撃型原子力潜水艦が潜行したまま太平洋に出るための唯一の深さをもった通り道である、ということもあるらしい(実は、あまり正確な地図もないので、自信を持って書くことができないのだが)。

個人的な感じ方なのだが、1年ほど前に北朝鮮問題で、麻生外相が「核搭載艦船が領海内を通っても認める方向」というアドバルーンを上げたのだが、案外、その発言は国内や米国向きではなく、ロシア向けの発言ではなかったのだろうか、と気になっている。


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