東芝科学館

2007-08-26 00:00:21 | 美術館・博物館・工芸品
7b1503a3.jpg川崎には、東芝関連の施設が多く、国内工場の海外移転に伴い、川崎市内の多くの施設が売却された。JR川崎駅西口の再開発もその一つ。一方、駅から東急バスで数分のところにある研究所の一角に「東芝科学館」という施設がある。確か、数年前に完成したのではなかっただろうか。国道1号線沿いのこの施設に、バスで行ってみた。ちょっとがっかりしたのは、その規模。電機会社では松下が有明に巨大なパナソニック・センターを持っているが、それと比べると数十分の一くらいだ。

館内は夏休み期間中なので、こどもが多いのだが、最近のこどもの特徴なのだろうか、科学を頭で考えるのではなく、展示された模型などを触ったり、使ったりして理解しようとしている。もちろん、科学は「理論」と「実験」が重要なのだから、「実験派」は重要だ。「理論家」ばかりじゃ前に進まない。

建物は3階建てで、1階は重電の東芝といった設備機器中心の展示。原子力発電、リニアモーターカー、燃料電池。そして、エレベーター技術などの展示。世界最高速エレベーターとして、台湾の「台北101」ビルのエレベーターから観る下界の風景がどのように見えるかという動画が見えるのだが、台北101の最上階の方から見えるのは、都市だけじゃなく、その周囲の森やベアグラウンドが拡がった景色なのだが、台北って本当にそんなに狭い都市なのだろうか。ちょっと本物のビルに登って、調べてみたい気がする。なにしろ高さ508メートル。101階建てだ。その割りに足の指を切り落としたエスカレーターもこのグループの製品だ。

7b1503a3.jpg2階はIT関連商品の展示なのだが、早い話がヨドバシマルティメディア館の方が面白いかもしれない。なぜかと考えてみると、東芝は私企業なのだから、未完成で研究中の技術を東芝科学館で展示するわけがない。完成品を展示するのだが、それならヨドバシカメラの方が、他のメーカー品も合わせて比較できるわけだ。

そして3階はその他の展示として、MRIなどの医療器具コーナーがある。MRIの原理についてのビデオを見たのだが、「本当に副作用はないのだろうか」という疑念がムラムラと沸いてでてくる。さらに電灯や半導体コーナーがある。


ところで、3階の一角には、東芝の創始者のことがまとめられた「創業者の部屋」というコーナーがあった、創業者は”田中久重”という人物なのだが、その部屋の中に、ある人物の写真が展示されていた。幕末の佐賀藩主、鍋島直正である。なぜ、東京の会社である東芝と鍋島藩主とが関係があるかということについては、次のエントリで触れることにするのだが、なんとなくこの科学館は科学の展示ではなく、「田中久重記念館」ということなのかもしれない。そう考えれば、この小振りなサイズの建物というのも納得できるのである。


blog改善のため、再チャレンジ始めました。

↓GOODなブログと思われたら、プリーズ・クリック




↓BADなブログと思われたら、プリーズ・クリック