ピストンエンジンは永遠か!な?

バイクを中心に話題を紹介します

軽油が98円!

2008年12月14日 | 燃料価格

人気ブログランキングへ

1342

先ほど撮影した画像ですが、雨は午後から上がったし霧が立ち込めているわけでもなく、クルマに乗ったまま撮ったものですから、フロントガラスにストロボの光が反射してこんな画像になってしまいました。

いつものガソリンスタンドとは違うことにはお気づきだと思います。

1343

というのは、日付が示すように12日の帰宅途中にセルフスタンドの前を通りかかったら100円ちょうどだったので、喜び勇んで満タンにしたのでしたが、2日後には更に安くなってガッカリと・・・・。

人間はおかしなもので、冷静に考えれば2円×50Lで100円しか違わないのに・・・。

まあ、不景気でケチ臭くなるのは悲しい性ですね。

09/01月限先物価格 (11月12日)      (12月1日)     (12月12日)     
ガソリン                 41,310         33,640         28,800
軽油                 100,030         70,000        58,000
灯油                     53,410          46,000        42,430

”12月だ”では同じ12日の価格がありましたので較べてみました。

1341

国内の先物価格や一般小売価格は8月から下がり続けていますが、WTIのチャートを見るとこの1週間でも大きく変動していますから、情勢次第ではこの先どうなるか分かりません。

というのは、我々庶民にとっては燃料価格が下がるのはまことに有りがたいことですけれど・・・ 

【ニューヨーク12日時事】南米のエクアドルは12日、同国政府が発行した外貨建て債務についてデフォルト(債務不履行)の方針を宣言した。債務は総額約38億ドル(約3500億円)。コレア大統領はこの日、対外債務について「(前政権による)違法な契約だ」と主張し、リスケジュール(債務返済繰り延べ)などを求める方針を示した。
 エクアドルは、原油相場の急落で石油収入が減少し、資金繰りが悪化。先月15日には3060万ドルの返済を延期し、今月15日に支払期限が迫っていた。
 今回、デフォルトを宣言したことで、金融市場での資金調達や、国際機関からの新規借り入れは極めて困難になった。資金繰り難から財政支出の削減を迫られ、政情不安に発展する可能性も出てきた。
 南米では、ベネズエラやアルゼンチンも原油や穀物価格の下落で外貨準備が落ち込んでおり、デフォルトの連鎖を懸念する声も広がっている。 
ttp://bizex.goo.ne.jp/news/jiji-081213X051/より抜粋引用

エクアドルは元々政治的に不安定ですが、原油安が産油国に金融危機を世界的にもたらすような可能性を考えると喜んでばかりはいられません。

人気ブログランキングへ 土日にもかかわらずご支援を感謝申し上げます。引き続き応援クリックをお願いいたします。


モータースポーツって

2008年12月13日 | 明日のバイクを考える

人気ブログランキングへ

ここはイタリアでのことらしいのですが、すぐ傍には住宅もあり、騒音が問題にならなければイイと思います。

お遊びレースと言ってしまえばそれまでですけれど、エンジンだけ(マフラーだけかも)をチューニングとか、ホイールベースを伸ばしたものや、ウイリーバーまで付けたのとか様々なレベルのスクーターが楽しそうに走っています。

ちなみにウイリーバーは単純ですけれど、パワーでフロントリフトする力を後輪に集中させる機能があり、ウイリーによる転倒を防ぐものではありません。

また、この動画にはドラッグレースの象徴みたいな”クリスマスツリー”はありませんが、クリスマスツリーには複数の電光管を使用して、グリーンに変わってから動き出すまでのタイムも計測し、早すぎるとフライングになります。

つまり、ドラッグレースは2車間の競争であり、単にタイムが速いだけで勝つのではなく、駆け引きの要素もあるわけです。まあ、圧倒的に速ければ駆け引きも関係ありませんが。

まあ、話は逸れましたが”好きモノ”が集まって競争するってのは、モータースポーツの原点ですね。

1340

後輪はトップフューエル用と思える大きなドラッグスリックタイヤですが、特殊なアイテムを使うドラッグレースの使用部品には、単に廃品利用ではない使い道があるようです。

さて、タイトルの話になります。

モータースポーツの頂点といえばF1ですが、ホンダが売り上げ不振を理由に撤退したり、費用の削減にエンジンをワンメイクにするという、経済という側面がクローズアップされています。

日本語だけにニュースを読んでいると、実感的な経済危機は今年の秋に始まったような思いしかありませんが、欧米ではサブプライム問題が表面化した去年の夏から危機感があったのでしょう。

そう言えば、今年になってもサブプライム問題はサブプライム騒動に過ぎないと言っていた経済評論家もいましたね。

F1が興行的に成功して頂点の位置を確立したのは結構最近であり、ルマンやインデイカーのほうが賑やかだった時期もあったのではないでしょうか。

以前にも記述しましたが、1.5Lから3Lに移行した前後は自前のエンジンで走っていたチームはホンダとフェラーリくらいなもので、フォードDFV全盛期ではフェラーリでさえ影が薄かったような気がします。

そう考えれば、ワンメイクエンジンルールはそう悪くはないかもしれず、これ以上のエンジン開発は実用とは乖離が大きくなるばかりで、燃焼の理論は排ガス対策や燃費改善に役立ったとは言え、20年も前から使われているニュウマチックバルブのシステムなど、量産車に採用される前に内燃機関そのものが消えようとする気配です。

まあ石油高騰を機に、船舶や航空機はすぐにはできそうもありませんから、まずは自動車やバイクを手始めにエネルギーを転換しそうな世相からすれば、当然なのかもしれません。

さて、バイク関連のモータースポーツの華といえばロードレースですが、ワタシも関係者からは「何とか復活させたい」との話をよく聞きます。

1980年代のロードレース人気は忘れるものではありませんけれど、あの頃は日本全体がバブル景気でしたから、あれをベースに考えてはいけません。

スポーツや趣味の世界では、不思議なほどピラミッド構造になっていて、頂点の高さは底辺の広さに比例するほどであり、バイクの世界で言えばポケバイブームがあって、ロードスポーツ、レーサーレプリカにまで繋がっていたのだと思います。

ワタシは”新車需要を100万台回復”ということを提唱していますが、今年の新車登録/供給は約53万台にまで落ち込んでいますから、まだ回復への道は長く遠いようですが、ピラミッドを大きくしない限り頂点は高くなりません。いや、GPレースは依然として高いレベルですから、変な形のピラミッドと現状を認識するべきかもしれません。

しかし最近の男子プロゴルフでは、石川遼選手の出現により局面の転換という例もありますから、先は何があるかわかりません。

とは言っても奇跡を待っていても仕方ありませんから、何をすべきか考えなくてはなりません。

イイところですが、続きは明日になります。

9日にお会いしたM下君、読んでいたらコメントを入れてください。

人気ブログランキングへ 只今20ポイント差で2位に滑り落ちてしまいました。応援クリックを是非お願いします。


タイヤの数は・・・・

2008年12月12日 | クルマのことなど・・・

人気ブログランキングへ

1339

エリーカ(ウイキペディア)は8輪だし、今朝ワタシの前を走っていた大型トラックも前後輪2軸の計4軸でしたから、全般的に見れば珍しくはありませんが、COVINI C6Wはちょっとした注目を集めているようです。

走る姿はYouTubeで。

1338

6輪といえばティレルP34(ウイキペディア。実は COVINI C6Wはこれにインスピレーションを得ているそうです。

実はワタシ、P34がFISCOを1976、77年に走っているのを見ています。これだけタイヤノイズが違い、走ってくるのが分かりました。

関係ない話ですが、一番印象に残っているのは、リジェのマトラV12の発した官能的としか言いようのない素晴らしいエキゾーストノート。

1337

知っている人は知っているペネロープ号。実写版のより人気は遥かに高いようです。

元祖サンダーバードは当時欠かさず見ておりました。

ケン・ティレルがペネロープ号からインスピレーションを得たのかは確かめようがありませんが、きっとファンであったことでしょう。

それにしても、クルマもバイクもタイヤの数は分からない事態になっていますね。

人気ブログランキングへ 御贔屓の応援クリックをお願いいたします。


自転車とバイクの間

2008年12月11日 | 乗り物

人気ブログランキングへ

平成20年の電動アシスト(補助)自転車の国内出荷台数が、排気量50cc未満の原動機付き自転車(原付き1種=スクーターなど)を初めて上回る見通しになった。ガソリン高や値ごろ感の向上で電動自転車が販売を伸ばしているのに対し、原付きは規制強化などの逆風もあって前年比で4割近い大幅減になる見込みだ。原付きの出荷台数は昭和57年のピーク時(278万台)から約10分の1に減る計算で、都市部での「生活の足」の主役が交代する。

 今年1~10月の電動自転車の国内出荷台数は27万1515台に上っており、年30万台の大台に到達する見通し。一方、1~10月の原付き出荷台数は前年同期比36・4%減の25万2385台と激減している。11~12月も販売が上向く兆候はなく、このペースで推移すれば年29万台前後にとどまりそうだ。13年までは原付きの出荷台数は電動自転車の約3倍だったが、7年間で逆転した格好だ。

 電動自転車人気に火をつけたのがガソリン価格の高騰だ。また、最近は価格が10万円を切る商品も増え、電池の充電時間も大幅に短縮されるなど性能も向上している。このため、多くの企業がバイクに代えて電動自転車を導入し、営業担当者が外回りのために使ったり、配送業者などが用いたりするケースが増えている。(ttp://sankei.jp.msn.com/economy/businessより抜粋引用)

今朝のテレビのニュースでも取り上げていましたが、ワタシの意識の中では、とうに逆転していたと思っていましたので意外といえば意外。

要因を挙げた中でアシスト率の倍増もありますけれど、適合した商品の発売は来年ですから、情報が知られればむしろ買い控えの方向になりますので、販売増にはならないでしょう。(関連記事

原付バイクの出荷台数が減った原因についても分析が甘く、排ガス規制の強化についてはその通りですが、駐車場問題のほうは要因としてもっと大きいと思います。

なにしろ、蕎麦屋さんなどでは出前用のバイクを店先に置いておくだけで取り締りを受けてしまう酷い状況でしたから。

また、排ガス規制をクリアするために価格が上がったとありますが、日本では原付バイクの法的な取扱いが、道路交通法と道路運送車両法の2本立てになっており、世界的にはモペット(日本でいう原付)は110~125ccが主流になっている反面、日本での主流が50ccに限定されたままの逆ガラパゴス現象に陥っているからだと思います。硬直していますね。

1231 画像はttp://www.zapworld.com/から転載

さて本題ですが、ヤマハが最初に量産モデルを発売した電動アシスト自転車は、世界的に普及していて、画像のPowerbikeなどは499ドル。

明らかに日本製と思想が違う?のは、バッテリーの大きさとカタチです。日本製はなるべくバッテリーの存在を目立たないようにしていますが、それより”安くて容量が大きい方がイイだろう”ということにも見えます。

1230 画像はttp://www.thunderstruck-ev.com/より転載

画像のJackal Electric Bikeは3400ドルと少々高めのお値段ですが、45mph(72km/h)も出るとあって自転車のようなペダルは付いていません。

しかしまあ、いくらなんでも足元の大きな箱のバッテリーはドウなのでしょう。

まあ、こんな具合に自転車→バイク→クルマという序列のなかで、その間を埋めるセグメントが拡充しつつあります。これは商機を求めるのか、需要があるからなのか、両方なのでしょうけれど、聞くところによると最近では”危険だ”と言う声により”自転車安全乗り方教室”などを開くことが出来ない小学校が増えているそうです。

今までは、歩いて移動することから始まり、自転車に乗ることを覚えて段々と遠くまで行動範囲を広げ、その中の多くが動力付きの速い乗り物に魅せられてきたわけですが、これからは自分の足と公共の乗り物だけで満足するのだろうか?

まあ、エコと言えばエコなんだけど。

これでは、パーソナルモビリティの高齢化が益々進みそうですわ。

人気ブログランキングへ 引き続き御贔屓の応援クリックをお願いします。


電気自動車が9800ドル

2008年12月10日 | 乗り物

人気ブログランキングへ

1333

これは American Electric Vehicle 社が9800ドルで販売しているというKurrent

1回の充電で走行できるのは約80キロメートルで、最高時速は55キロ程度だと いうから性能は大したことはないのですが、価格が安いので人気だとか。

1335

こちらは日本でも販売されているジラソーレ。Kurrentとやけに似ている(もしかしたら同じ?)のが気になりますが、補助金が出るといっても約260万円。日本で登録するためにコストが掛かってしまったらしい。

2次安全性も大事ですが、釈然としませんね。

1336

これも日本で買えるインド製のREVA

4人乗れるそうですが、約207万円。

1334

これなら乗ってみたいという方も、いるのじゃないでしょうか?

アメリカの新興メーカーのAptera。ただし、お値段は充電タイプが27000ドル、ハイブリッドが30000ドル!

こうしたタイプのクルマで気になるエアコンは、ルーフのソーラーバッテリーで動かすようですが、日本の夏ではどうでしょうか?

去年の秋から500ドルの手付金で注文を取っていたので、もう走っているかもしれませんね。メーカーのサイトはttp://www.revaindia.com/index.htm

アメリカの一部の州では3輪はバイクの扱いになるそうですが、日本ではトライクで登録できればクラッシュテストは不要です。

人気ブログランキングへ お陰様で首位復帰しております。有難うございます。引き続き応援クリックお願いします。


ハイブリッドとオリジナル②

2008年12月09日 | 旧車

人気ブログランキングへ

1223

もう1台もノートン カワサキですが、エンジンはイギリスを祖先に持つ、カワサキといっても旧目黒系です。

1224

エンジンはツインキャブのW1S系だと思っていたら・・・・

1229

これはオリジナル(RS650)ですが、カバーの意匠がチョッと違います。

1226

シングルキャブのW1と同じようです。これは年式の違いなのかはワタシには分かりません。ご存知の方がいらっしゃったら教えてください。

1222_2

コチラはノートンヤマハならぬヤマトン。

1227_2

オリジナルのXS650です。

日本ではこうしたエンジンスワップはあまり例を見ませんが、以前聞いた話しではドイツの某高級車に日本製エンジンを載せ変えるのが流行ったというのがあります。まあ、これは実用上の要素が大きいと思いますが、名前までは考えられていませんね。

イギリスの例では、ネーミングについての公式みたいのは分かりませんけれど、やはり語呂についてはあるようです。

例えば、カワトンでは間が抜けているからノートンカワサキ。でもヤマトンはチョッと。

それにしても、わざわざ誇らしげなネーミングの実態を考えてみると、”エンジン壊れちゃったから載せ変えよう”という実用面の理由ではなく、”このフレームに、あのエンジン載せたら楽しいだろうな”というノリなのでしょう。

人気ブログランキングへ 追いつきそうで追いつけません。応援クリックお願いします。


 ハイブリッドとオリジナル

2008年12月08日 | 旧車

人気ブログランキングへ

1221

きれいにレストアされたノートンかと思いきや、エンジンが・・・・。

ノートン カワサキだそうで。

イギリス人は古くから、トライトンとかノーヴィンとか、好きですね~。

ハイブリッドって今はプリウスを直感的に思い起こしますが、本来?は雑種とか異種配合です。

1225

ノートンカワサキのエンジンはH1かH2かよく分かりませんが、これは500ccのH1オリジナル。

ちなみに、当時の常識としては考えられなかった「市販車での時速200km/h」を達成したオートバイでもある。ウイキペディア

ヘッドのフィンに取り付けられているのは、当時のお約束の洗濯バサミ。

1228

今はアルミの洗濯バサミは売っていないと思いますので、タブン代用品のクリップかなにかでしょう。

取り付けた理由は冷却性能のアップを狙っているわけですが、過去の記事”冷却フィン②”で仮説を立てているように効果はあまり期待できないでしょう。

話は逸れましたが、バイクの超高性能化はカワサキ トリプルから始まったのでしょう。

それにしても途中で中断したり、水冷化して延命した大排気量の2ストエンジンが(Γ500が最後?)多種多様して市販されたのは、(時期的なものもあり)日本製しかありませんでした。アプリリアはどうでしたっけ?

Arbeitsweise_zweitakt

以前の記事”マフラーの容量/番外編”では苦労して図など描きましたが、ウイキペディアには分かりやすい動画がありました。

続きます。

人気ブログランキングへ もう少しで追いつきそうですが、応援クリックお願いします。


クルマは長く、バイクは・・・②

2008年12月07日 | クルマのことなど・・・

人気ブログランキングへ

1219_2

これは、埼玉では残り一年数ヶ月しか使えない、ワタシの2001年式ハイエース。

光源はハロゲン球ですが、多面反射鏡と異形レンズのヘッドライト。こうなるとレンズという表現は似合いません。

1218_2

最初期と思われるポリカーボネイト樹脂製ヘッドライトレンズ。

確認したわけではありませんが、ガラスならいくら古くてもこうなりませんから。

同時期のドイツ製高級車の丸いヘッドライトも、こんな風に表面が曇っているのを良く見かけます。

1213_2

ここでやっと本題になりますが、最近の乗用車のヘッドライトは、やけに前後に長いと思いませんか?

1210_2 画像はttp://www.doblog.comから転載

画像は1964年にデビューしたポルシェ904/6ですが、この場合長いヘッドライトと言えるか微妙なところですけれど、デザイン的には古くからありますね。

くるまのデザインではヘッドライトとラジエターグリルは密接な関係があり、一頃は一体になっていましたが、最近は小型乗用車であっても空気抵抗を少しでも減らすために、ノーズを下げたカタチが多くなっていて、行き場のなくなったヘッドライトをボデイの一部を切り欠いて埋め込むには、デザインに自由度のあるポリカーボネイト樹脂製が必須なのでしょう。

逆に言えば、ポリカーボネイト樹脂製ヘッドライトの生産体制が整ったので、現在のデザインが可能になったのかもしれません。

ポリカーボネート樹脂(PC)は、高い透明性とプラスチック最高の耐衝撃性をもつエンジニアリングプラスチックです。
DVDを含むCD(コンパクトディスク)、機動隊の盾や防弾チョッキ、自動車駐車場(カーポート)の屋根に使う波板、高速道路の防音板、自動車のヘッドランプなどさまざまな分野で使われてます。
また、ポリカーボネート樹脂(PC)にABSやHIPSを混ぜ合わせたアロイ樹脂も、最近はOA用途で多く使われるようになりました。これらのアロイが増えたのは、以前OA用途で環境問題が取り沙汰された結果、ABSの難燃剤処方を従来のブロム系からノンハロゲン系に替えたところ、難燃性と耐熱性を保持できなかったためにポリカーボネート樹脂(PC)を複合したことがはじまりでした。(ttp://www.idemitsu.co.jp/ipc/resin/pc/index.htmlより転載)

プラスチックの発明物語には、しばしば偶然の発見(セレンディピティ)の要素がつきまといます。このポリカーボネートもまた、偶然と幸運が味方しなければその誕生はありませんでした。
ポリカーボネートを発見したのはアメリカGE社の研究員Daniel Fox博士で、1953年のことでした。彼は同僚との雑談中、「加水分解を受けないポリエステルがあれば」という発言を聞き、心に思い当たることがありました。彼はしばらく前の研究で、炭酸エステル(カーボネート)という結合が意外に分解されにくいことを経験していたのです。
彼はさっそく試薬庫に走り、その時に使ったグアイアコールという化合物が2つつながった形の試薬を探しました。しかしそれは見当たらなかったので、彼は似たような構造でたまたま在庫があった「ビスフェノールA」という化合物を使って様子を見てみることにしました。実はこの選択が、彼にとって決定的な幸運だったのです。
こうして初めて作られたポリカーボネート樹脂は驚くほど硬く丈夫で、フラスコを割って取り出さねばならず、ハンマー代わりに使えるほどでした。この樹脂はガラスのように透明で熱にも強いなど極めて優れた性質を併せ持っており、現在極めて広い用途が拓かれています。耐衝撃性を買われて車のバンパーやテールライト、要人を守る防弾ガラスやヘルメット、電気的性質を生かしてCD・DVDやノートパソコン・携帯電話などにも用いられ、我々がポリカーボネート製品を見かけない日はまず一日もありません。(ttp://www.org-chem.org/yuuki/mow/0507/PC.htmlより転載)

メーカー名         販売数量ウェイト(%)
小糸製作所                  54
スタンレー電気             26
市光工業                      17
その他                        3
合 計                      100

ヘッドランプ用レンズの使用材料は、100%耐候性グレードのポリカーボネート(PC)樹脂が使用されている。 

PC樹脂は、長期間の屋外使用やランプ光源のカバー等に使用される場合、アクリル樹脂に比較すると耐候性が劣る。
 そこで、PC樹脂の耐候性を向上させるために、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が添加(例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とPC樹脂とのコンパウンドは紫外線安定性が良好である。)されるが、紫外線吸収剤は、可視光の青色光を少なからず吸収するため成形加工品が黄色化する。
 同社は、成形品の透明性や色相(赤、青、緑など、色味の違い)が、長期間使用した後でも安定したPC樹脂コンパウンドを開発している。そのPC樹脂コンパウンドは、PC樹脂、環状イミノエステル及びベンゾトリアゾール化合物などからできている。物性的には、透明性及び色相に優れ、色相が成形加工後や長期使用後においても安定している。従って、良好な色相が求められる透明部材には有効に利用できる。
 例えば、ヘッドランプレンズなどの用途では、良好な耐紫外線性を保有しつつ、改良された色相が必要とされる場合がある。。(抜粋引用はttp://www.enplanet.com/Ja/Market/Data/y03902.htmlより)

前述の曇ったヘッドライトレンズが初期のポリカーボネイト樹脂製品だったとしたら、やはり耐候性に問題があったわけですね。

それにしても、随分と広い範囲で使われているものです。

1209_2 以下の画像はttp://www.doblog.comから転載、引用

ところで、この画像は何だか分かりますか?

1211_2

前からの画像。

1220

ポリカーボネイト樹脂は商品名としてレキサンとも呼びますが、ワタシがレキサンを初めて知ったのは画像のチャパラル2Jの雑誌記事からです。

矢印は前輪の後ろから車体最後部までスカートが付いていて、このスカートがレキサン製だというのですが、何のためかというと、走行用と別のエンジンでファンを回して、車体底部を負圧にし大気圧で接地性を高めるしくみの一部になっています。

色々な試みをするために当時のCAN-AMレースを選び、オートマチックトランスミッションやウイングをレースに初めて導入して成功したジム・ホールが発明した奇想天外なアイディアです。

ホーネットのヘッドライトから始めた記事ですが、40年前の記憶も呼び起こした、とんだオチでした。

人気ブログランキングへ こういう記事は自分のための忘備録でもあります。首位復活の応援クリックをお願いします。もう少しで追いつきそうです。


クルマは長く、バイクは・・・・

2008年12月06日 | テクノロジー

人気ブログランキングへ

1214 画像はttp://www.motorcyclenews.com/?より転載

NECショーではホンダ ホーネット600が発表されたようです。

ワタシが注目したのは、ネイキッドモデルではホンダとしては始めての異形ヘッドライトです。

進行方向に対して立ちはだかるような従来のガラスレンズのヘッドライトは、空気抵抗にも不利なわけです。

どのモデルが最初にこのような異形ヘッドライトを採用したか、ご存知の方は教えていただきたいと思います。

1215

ハーレーダビッドソンのVロッドは単純なデザインですが、光軸とレンズ面が直角ではありませんから、異形ヘッドライトと言えるでしょう。

1216

Vロッドはドラッグレーサーをデザインコンセプトとしているので、レンズ面を上向きにしてるのです。

画像はドラッグレースの1シーンですが、現在はヘッドライトの代わりにミニカウルを付けたものがほとんどですけれど、以前はレンズ面をエアブラシでレンズカットを描いていたものがありました(画像はみつかりませんでした)。

実はワタシ、Vロッドみたいなヘッドライトを1990年頃、某メーカーに提案したことがありましたけれど、費用が掛かりすぎると一蹴されてしまいました・・・・・。

1217

これはVロッドのものではありませんが、レンズの異形化とともに見られるようになったのは、多面反射鏡ですね。

それまでは単純なお椀型の反射鏡と、時には美しいとも言われたレンズカットの組み合わせでしたが、多面型反射鏡はレンズカットを追い出してしまいました。

これらを実現したのは、ポリカーボネイト樹脂の採用といえるでしょう。

続きます。

人気ブログランキングへ 昔のCIBIEのレンズカットが好きな方も、応援クリックお願いします。


ホンダ F1撤退!

2008年12月05日 | 話題

人気ブログランキングへ

F1活動は、社長から新入社員まで「ホンダのDNA」と公言するほどのものだったが、経済悪化の波にのまれて撤退に追い込まれた。最高時速で360キロに達する現在のF1マシンのノウハウと市販車づくりが合致しなくなった側面も要因にある。
1960年代、本田宗一郎氏が「技術の実験室」として参戦を決断。日本のものづくりの力で世界に挑むとともに、世界最速を求める過程で得た技術を市販車に還元する狙いがあった。しかし、発進から3秒以内で時速100キロに達する加速力は、環境にやさしい車を重視するいまの時代に大きな必要性はなくなった。
世界的な不況で、これまで好調を維持したアジアや南米でも収益の後退が予想される。レースの成績不振で一部の株主から「宣伝にならないならやめた方がよい」との意見も。F1は年間500億円を超える巨額予算を組んで戦うチームもあり、以前から経費削減の必要性が指摘された。
ホンダは断腸の思いで決断を下したのだろう。(ttp://sankei.jp.msn.comから転載)

このニュースはウエブ上を駆け巡っているので、皆様もご存知でしょうけれど、やはり拙ブログでも取り上げないわけには行きません。

金融危機が経済大不況になってしまい、数日前の新聞にも第1面で11月の国内自動車販売台数が27%減と大きく扱っていました。

             08年11月    07年11月     減少比   
GM             153.404      261.273     -41.3%
トヨタ               130.307      197.189      -33.9%
フォード          122.723        182.096        -32.6%
クライスラー     85.260         161.088       -47.1%
ホンダ            76.233          111.431       -31.6%
日産              46.605              80.684        -42.2%
現代自動車      34.403             56.060        -38.6%
VW                   21.290               27.133         -21.5%
BMW               19.784               27.021         -26.8%
ダイムラー    16.007               22.841         -29.9%
マツダ               14.134              20.580          -31.3%
その他              27.394              32.919          -16.8%
合計               747.544       1.180.315          -36.7%

こちらは、震源地の北米の11月前年比販売台数です。今年の前半の燃料高騰が問題のときは日本車は好調でしたが、危機と不況が拡大してからは全面的にダウンです。

北米市場はホンダにとっても文字通りのドル箱でしたから、回復の見通しができないうちは、まずは経費削減が大きな課題になってしまうのでしょう。大きな会社でも雇用を維持できないところが多いくらいですから。

1208画像はウイキペディアより

11番とGINTHERの文字が入ったRA272は、ホンダにとって(日本にとってというべきか)初めてのGPレースの優勝車。

優勝したレースは1.5Lの規格のエンジンでは最後のメキシコでした。今でこそレギュレーションはこまかく定められていますが(ウイキペディア)、当時はエンジン排気量と最低重量ぐらいしかなかったのですね。

来年に向けてエンジンのワンメイク化も議論されているようですが、当時はエンジンを自前でつくっていたのはフェラーリとホンダくらいなもので、他はフォードDFVワンメイクみたいなものだったのではないでしょうか。BRMのH16気筒は失敗作でしたし。

ともあれ、いずれ復帰するであろうし、してもらいたいものですが、GMはジョブスに頼んで”i カー”を作ってもらえと言われるくらいですから、そのときには”カーボンフリー レース”になっているかもしれませんね。

人気ブログランキングへ こちらは首位復帰を願っております。応援クリックお願いします。