画像はシドニーオリンピックの自転車競技の会場だ。
屋外の競技はアスファルトやコンクリートで舗装したトラックだが、屋内は木板張りのトラックが推奨されるそうだ。木板張りの路面は走路抵抗が一番少ないと聞いたことがある。
画像はwikipediaより
これは屋内ではなく屋外に建設中のBoard track。2×4の木材を使って自転車屋内トラックの技術を使い、1910年にロサンゼルスに最初のトラックが作られた。
すごいバンク。
バイクだけではなくインディカーも走っている。
当時の貧弱なタイヤとサスペンションでは、煉瓦舗装のスピードウエイは4輪ならまだしも、2輪では走れないから”ならば走れるところを作ってしまえ”というところか。それにしても20世紀初頭にもかかわらずアメリカは豪勢だ。
これは1920年ごろのデイトナのレースシーン。貴重なフィルムだ。
エクセルシャーのボードトラックレーサー。
ボードトラックレーサーは低いハンドルとトレッドパターンの少ない細いタイヤが特徴で、アマチュアも参加するから各メーカーで製作していたのだろう。
1900年代初期のアメリカには180ものモーターサイクルメーカーがあったので、販売競争はそのままスピードウエイに持ち込まれた感があり、それがファクトリーレーサーに4バルブエンジンを作らせたのだろう。
しかし技術の進歩はスピードアップをもたらしたが、ここでも悲惨な事故は影を落とし、次第にダートトラックに移行する。
調べたらバンクトラックとか呼んでたみたいです
また、サーキット(道路を模した周回路式のレース専用コース)は、1907年にオープンしたイギリスのブルックランズが世界初です。
アメリカ英語で言う「board track」としてはロスのコースが世界初かもしれませんが、それ以前にもたくさん木製バンクのあるコースがヨーロッパにはありました。
こちらも、たくさんの英文文献がありますのでぜひ参考にしてください