三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「死亡した韓国権益委局長の同僚や知人「ブランドバッグ終結迫られたことが死因」」

2024年08月10日 | 韓国で
「The Hankyoreh」 2024-08-10 09:28
■死亡した韓国権益委局長の同僚や知人「ブランドバッグ終結迫られたことが死因」
 信念を曲げたことで苦しんでいた…真相調査要求も

【写真】9日午後、世宗市トダム洞の世宗忠南大学病院の斎場で営まれる国民権益委員会腐敗防止局の故K局長(51)の葬儀の様子=キム・チェウン記者//ハンギョレ新聞社

 今月8日に遺体で発見された国民権益委員会(権益委)の腐敗防止局のK局長(51)は、キム・ゴンヒ女史のブランドバッグ受け取り事件の処理問題で大きな圧力を感じていた。9日、このような証言が故人の周囲から相次いだ。同事件の調査実務を総括していたK局長は、事件を捜査機関に移牒しようという自身の意見に反して権益委首脳部に「終結」を押し付けられたことで、周囲に苦しみを訴えていたという。
 この日、葬儀の営まれた世宗市(セジョンシ)の世宗忠南大学病院斎場を訪れた権益委の元高位幹部のAさんは、「(K局長が自ら命を絶ったのは)キム女史のブランドバッグ事件についての圧力のせいだということは、権益委の先輩や後輩たちの間では公然の事実。あの人はもともと義侠心が強く、正義感がある。(死の原因は)ブランドバッグだというのは100%、120%(明らかだ)」と口惜しさをあらわにした。
 英国で腐敗防止分野の修士学位を取得し、最近では働きながら行政学の博士号を取得するなど、誰よりも腐敗防止業務に熱心だったK局長は、上層部の圧力に非常に苦しんでいたはずだという話だ。Aさんは、「自分の信念とは合わない決定をすることで(上の指示に)従わなければならなかったのだから、K局長の性格では本当につらかっただろう。周囲の同僚たちの目に『権力にしっぽを振る奴』と映るのではないかと、どれほど自責の念にかられただろうか」と話した。
 K局長の遺族も、葬儀に訪れた野党議員たちとの面談で、「十分な真相調査が行われればと思う」との意見を伝えた。K局長の叔父のBさん(77)は、「寡黙な性格だったので、一日や二日の不満で行動したのではないはず」と話した。
 権益委の関係者のBさんも、「故人が苦しんでいたということは同僚たちも全員が知っていることだった。終結決定に多くの批判や嘲笑のコメントが書き込まれ、苦しんでいた」と話した。
 権益委の内部では、K局長は全員委員会の前後に指揮系統の上役のチョン・スンユン副委員長との確執があった、とも語られている。権益委の関係者のCさんは、「K局長としては、自分たちが調査した通りに、全員委員会に(議論の事前資料として)1案と2案を提示しなければならないが、そうではなかった」とし、「全員委でチョン副委員長は、『チェ・ジェヨン牧師がか弱い女性を巧妙におとり捜査に利用した』と述べ、少数意見を示すという権益委員には『法に反する』と言っていたから、(K局長が)苦しくなかったはずはない。苦しくて辞めようとしていたという話も伝え聞いている」と話した。
 野党「共に民主党」と国会政務委員会の関係者たちも同じ趣旨のことを語った。権益委は先月12日、民主党の補佐陣に対して業務説明会をおこなったが、K局長はその時、キム女史のブランドバッグ受け取り事件の調査に質問が集中し、「個別の事件はお答えできない」、「秘密維持義務のためお答えできない」とばかり繰り返したという。ある出席者は、「K局長は『お答えできない』と言っていたが、とてもつらそうだった。潔く堂々としているのではなく、ひどいストレスを抱えているように見えた」と語った。
 非営利団体「韓国透明性機構」はこの日の論評で、「死亡した公職者はブランドバッグ事件の処理などをめぐって上役との確執を抱え、深刻な屈辱と挫折を感じていた可能性が高い」とし、「国民権益委員会が独立の反腐敗清廉機関へと生まれ変わるためには、国民権益委員会を全面的に改革しなければならない」と主張した。
 全国公務員労組もこの日の声明で、「腐敗防止業務の専門家として20年以上この仕事をしてきた公職者にとって、今回の(ブランドバッグ)事件の終結処理は非常に苦痛だっただろう」とし、「捜査機関はブランドバッグ事件の調査をめぐって上層部の圧力や不当な介入があったのかを徹底的に調査し、真相を糾明すべきだ」と述べた。

ソン・インゴル、キム・チェウン、ソ・ヨンジ、イム・ジェウ、コ・ハンソル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-08-09 17:50


「The Hankyoreh」 2024-08-10 07:51
 権益委局長、遺体で発見 
 死亡した局長「捜査機関を送るべき」 
 副委員長と対立してきたものとみられる

 8日に遺体で発見された国民権益委員会(権益委)のK局長は、同委員会で清廉政策と清廉調査評価、腐敗影響分析、行動綱領、採用不正の統合通報業務などを総括する腐敗防止局長だった。6月、権益委が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領夫人のキム・ゴンヒ女史のブランドバッグ受け取り事件を「違反事項なし」で終結処理する過程で、激しい圧迫と自責心に苦しんでいたというのが知人や同僚たちの陳述だ。
 キム女史のブランドバッグ受け取り事件は、権益委の全員委員会(全員委)でも処理方向をめぐり委員たちの間で激しい意見の衝突が起きた。当時、全員委で同事件の終結処理を主導したのは、ユ・チョルファン委員長と尹錫悦大統領に近いとされる副委員長3人だった。これに対し、一部の委員は「このまま終結すれば世界に恥さらしだ」、「斡旋収賄罪も十分に成立する余地がある」、「賄賂とみなされる余地も十分あり、斡旋収賄と関連した構成要件も外形的に備えている」、「権益委が大統領を補佐しているという誤解を招きかねない」、「公の場で受け取ったわけではない品物は大統領への贈り物とみなせない」などと反論し、終結処理を防ごうとした。この過程で、ある委員がブランドバッグを「賄賂」と言うと、副委員長のうちの一人が「そのような言葉は使うべきではない」と制止する場面もあった。
 攻防が続いたことを受け、一部の委員たちが無記名投票を提案したが、「前例がない」という理由で拒否され、挙手で進められた表決で、キム女史事件は終結9票、捜査機関への移牒3票、送付3票で、最終的に終結処理された。「移牒」は犯罪容疑があるとみるとき、「送付」は犯罪容疑が確実ではないときに事件を捜査機関に送る決定だが、キム女史事件では委員6人が終結ではなく捜査機関に送るべきという判断を示したのだ。調査実務を総括したK局長も、事件を終結処理せずに捜査機関に送るべきという意見を示したという。権益委内部では、K局長が全員委を前後して上級者のチョン・スンユン副委員長と対立したという話も出ている。
 その後、チェ・ジョンムク非常任委員は事件終結処理から約1週間後の17日、「重大な不正と判断しうる問題が容疑なしで終結処理されたことについて責任を取る」として辞任した。現職の権益委員が特定事件の処分結果を批判して辞任したのは極めて異例のことだ。
 K局長は7月24日、権益委のキム女史ブランドバッグ受け取り事件の処理問題を扱った国会政務委員会の全体会議に出席し、「大統領室の請託禁止業務担当者は誰か」というチョン・ジュンホ議員(共に民主党)の質疑に対し、「今回の事件調査と関連した内容であるため、申し上げることはできない。申し訳ない」と答弁した。
ソン・ヒョンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-08-09 15:37


「The Hankyoreh」 2024-08-09 08:14
■「良心の呵責でつらい」…尹大統領夫人のブランドバッグ疑惑調査した権益委局長が死亡
 調査の実務を総括した腐敗防止局長 
 6月の終結処理後、自己嫌悪感を訴える

【写真】尹大統領夫人のキム・ゴンヒ女史が昨年9月13日、チェ・ジェヨン牧師からプレゼントされたディオールのバッグが入った紙袋を前にチェ牧師と話している=「ソウルの声」のユーチューブ動画よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領夫人のキム・ゴンヒ女史の「ブランドバッグ受け取り事件」調査実務を総括した国民権益委員会(権益委)の腐敗防止局長が遺体で発見された。同局長は6月、権益委のキム女史事件終結処理に関して、調査責任者として深刻な自己嫌悪感を訴えていたという。
 8日午前9時50分ごろ、世宗市鍾村洞(セジョンシ・チョンチョンドン)のマンションで、権益委のK局長が死亡しているのを部下の職員が発見し、警察に通報した。同職員は、K局長が出勤せず連絡もつかなかったため、マンションを訪れたところ、居間でK局長を発見したという。

◆「私の考えは違っていたが、反対できなかった」
 K局長は権益委の清廉・腐敗・採用不正関連調査業務の実務責任者で、キム・ゴンヒ女史のブランドバッグ受け取り疑惑事件と、野党「共に民主党」のイ・ジェミョン前代表の応急ヘリ移送事件などの調査を指揮した。K局長は最近、自身が調査を指揮したキム女史のブランドバッグ事件が「終結」処理されたことに関して「良心に背くことをして辛い」と知人たちに打ち明けていたことが、ハンギョレの取材により確認された。キム女史事件の処理について、K局長は「終結」ではなく捜査機関に移牒すべきという意見を出したという。警察は現場でK局長が残したメモ形式の短い遺書を確保した。遺書には具体的な理由は明らかにせず、心身の辛さを訴える内容がつづられていたという。

8日に遺体で発見された国民権益委員会の局長が2日前に知人と交わしたカカオトークの会話//ハンギョレ新聞社

【写真】8日に遺体で発見された国民権益委員会の局長が2日前に知人と交わしたカカオトークの会話//ハンギョレ新聞社

 死亡したK局長と頻繁に連絡を取り合ってきたというある知人は、この日ハンギョレとの電話インタビューで、「K局長は6日に携帯電話のショートメールで『最近私たち(権益委)が失望を抱かせて申し訳なく思っている。心理的につらい』と訴えていた。『もう少し我慢すれば役割を果せる日が来ますよ』と慰めた」と言いながらため息をついた。それとともに「6月27日にはK局長が酒の席で電話をかけてきて『権益委の首脳部がキム女史のブランドバッグ(受け取り事件)を終結するよう強いた』という趣旨で、苦しい胸の内を打ち明けた。『自分の考えは違ったが、反対できなかった。つらい』と言っていた」と伝えた。また「K局長が過度な業務で自ら命を絶ったように言われているため、これを正すために電話とショートメールでやりとりした内容の公開を決意した」とし、「K局長とは数年前に権益委の腐敗防止関連の業務を通じて知り合い、親しくなった」と話した。

【写真】国民権益委員会//ハンギョレ新聞社

 これに先立ち、権益委は6月9日、キム女史のブランドバッグ受け取り行為に対する請託禁止法違反の調査で、「違反事項なし」で終結処理した。K局長の上司だったチョン・スンユン腐敗防止副委員長は当時「請託禁止法上、公職者の配偶者に対する制裁規定がないため、終結を決定した」という全員委員会の議決結果を発表した。その後、権益委では事件の終結処理に反発したチェ・ジョンムク非常任委員が「法理的に十分争いの余地があり、重大な不正と判断できる問題が容疑なしで終わった。終結処理に責任を取る」として辞任するなど、深刻な後遺症が続いた。
 野党「共に民主党」のノ・ジョンミョン院内報道担当は論評を出し、「権益委の公務員の冥福を祈ると共に、民主党が真相究明の先頭に立つ」とし、「故人の死に責任がある人々は今からでも告白し謝罪せよ」と要求した。

ソン・インゴル、ソン・ヒョンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-08-09 01:05
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