毎日新聞は2006年12月7日に続報しました 『上野原市の情報通信整備事業:市民団体、起債差し止め求め監査請求』
上野原市が今年度から2カ年計画で進める、光ファイバーによる情報通信整備事業で、財源に合併特例債を充てるのは違法だとして、市内の市民団体「通信・放送と医療を考える市民の会」(畑野悦男代表)と「同市情報公開オンブズマン」(杉本公文代表)のメンバー9人が6日、起債の差し止めを求め同市監査委員に監査請求を行った。
両団体の同事業についての監査請求は、11月29日に事業の差し止めを求めた請求に続き2度目。
請求によると、光ファイバーケーブルを敷設し維持管理するなどの経費は、放送・通信業務を行う第三セクター「上野原ブロードバンドコミュニケーションズ」(加藤隆社長)が負担すべきだとし、市が負担するのは経費の肩代わりで地方財政法に違反していると主張している。【藤野基文】
毎日新聞山梨版 2006年11月30日も『住民監査請求:上野原の情報通信整備事業、「市の出資不当」 』
◇市民団体などが請求
上野原市が今年度から2カ年計画で進める、光ファイバーによる情報通信整備事業は不当で違法だとして、同市内の市民団体「通信・放送と医療を考える会」(畑野悦男代表)と「同市情報公開オンブズマン」(杉本公文代表)の役員11人が29日、事業の差し止めを求め同市監査委員に監査請求を行った。
同事業は、同市が総額約18億円をかけて市内全世帯に光ファイバーケーブルを引き、地上デジタル放送の映像送信やインターネットの高速データ通信などを可能にするもの。同市が資本金の2%に当たる600万円を出資する第三セクター「上野原ブロードバンドコミュニケーションズ」(加藤隆社長)が、光ファイバー敷設後に放送・通信業務などを行う。
請求は、▽事業の方式と内容が、市の担当者と利害関係企業(第三セクター出資企業)の限られた関係者による秘密裏な協議で急に決定された▽通信、放送とも未達成部分のみ公金で負担するべき▽計画内容などが市民に知らされていない--などの理由を挙げ、市の出資は不当で市民に損害を与えるとしている。
請求に対し奈良明彦市長は「これからの情報化社会に必要な事業で、大切な住民サービスで無駄なことではない。また、(旧秋山村との)法定合併協でも話し合って決まったことで、秘密裏にやったということは断じてない」と話した。
地方自治法は、監査委員は請求の日から60日以内に結論を出すことを定めている。【藤野基文】