湘南オンラインフレネ日誌

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12/3 稲葉剛氏の大和講演「若者たちの貧困の現状と生活保護制度」を聴講して

2018-12-05 05:22:21 | 地震津波災害ボランティア
2018/12/03 記
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ひさびさに、夜の企画に参加した。リハの友達が横浜に転居するということで、我が家に娘さんとふたり、挨拶にくるというので、寿司をとって待つという。それで急遽脱出を図ったという経過。風呂の湯船に洗面所の荷物を詰め込んで、ひとり風呂の意欲を削いだ。

行き先は、大和の稲葉剛氏の講演「『若者』たちの貧困の現状と生活保護制度」(主催: NPO法人・教育支援グループ「Ed.ベンチャー」)だ。

稲葉氏とは、昔、舫(もやい)にお邪魔したとき、アポなし訪問で叱られたり、別の講演会会場では、連れの青年が失礼を働き私が制止して謝ったりと、まともな出会いにならなかった。今回も名刺切れを起こし、湘南あすなろ会のカードにサインして渡すという事態で、どうも間が悪い。

私が「『若者』たちの貧困の現状と生活保護制度」というテーマに惹かれたのは、辻堂・茅ヶ崎の駅周辺に流れてくる路上生活者が、ここ数年見かけなくなった上、いわゆるネットカフェからもそれらしい若者の滞留者が激減しているが、横浜も浅草界隈も、総数減少の話を聞かない。地域集中傾向が強まっているのかという、肌で感じる「直」の感触の確認がほしかった、これが1点。

若者の貧困というときに、親と同居か、単身または非正規労働者若夫婦の生活水準の低下がみられるという話か、親の家計のキャパシティからはみだし、または親子関係破綻があり、就労困難から住居を失い彷徨いはじめている若者が増えているという話なのか、非正規増加ゆえワーキングプア状態の若者増加という水準まで含んで生活水準がさがっているというのかという時代俯瞰像を見定めたかった。

個々の青年には、貧困な家計と文化水準の低さという生育環境という貧困の継承があったり、高卒学歴確保後の正規雇用困難があり、進学資金の縛りから、資格取得すら困難な方がいる。

それらは個々の事情を抱えて、私と出会っている。しかも私の場合は、不登校・引きこもり経験があり、発達障害や神経症をともなう若者ということと、親の家計水準が子の進学を、最低限でも、かろうじて可能という立場にある若者に接している。

就労不可でも生活保護を使うまでではない方だったり、障害者枠で支えた方がいい方だったりする。さらに厳しい赤貧下の状態の方の生活再建までは、支援団体の連携が取れていない状態だ。今の私には、ここまで懐を広げることはできないが、実情は掴んでおきたかった。
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稲葉氏の話は、「つくろい東京ファンドへのSOSメール」の悲鳴のような事例から始まり、世代の住居喪失率調査データや、ハウジングプアがもたらす当事者への影響の話、就労をめぐる低賃金労働の背景に生育家庭の生活水準と、社会制度の貧困があること。高齢者増による生活保護予算枯渇のしわ寄せが、若者にきていることというような話が、調査データを踏まえて語られた。

こうした状態のとき、クラウドファンディングの支えの中で起業した「カフェ 潮の道」のようなソーシャル・ファームの意味は大きい。

Q&Aで、私がしたのはクラウドファンディングは初動資金と考えないと、なかなか純益がでてこない中、飽きられるリスクをやはり公的助成制度により持続させる必要を感じたが、残念ながら、稲葉氏は、行政の面倒さより、クラウドファンディングの方が向いているという応答かあって、すれちがってしまった。

地域のセイフティネットは、行政が整えるべきものであり、ソーシャル・ファームは民間起業の公的役割から、公共の受け皿として安定させる必要がある。

話は<生活保護>にうつり、取得は社会の迷惑だという観念が、当人と隣人相互を縛っている。これが取得率をひきさげている。この取得をめぐるエピソードを紹介してくれたが、思い当たることが多く、面白かった。

地域的な動きをもとめていたのだが、それは出席者が教員が多く、支援者の語りではなかったのは、やむをえなかった。

しかし、EC諸国のソーシャル・ファームは、生活困難者と障害者就労が一体化して営まれる例が珍しくなく、行政の助成支援枠がちがうために、全く別個の取り組みになっている日本の道が、新規の枠ではかんがえられないか、社福の中で障害者サービスに、生活困難者を積極雇用することが行われているが、地域の独立企画はまだまだおもすぎるのか、若者の貧困に棹さすアイデアがでてこないか気になる。助成金の目的枠の融通がきかないものかと、よそ者の思考は動き出していた。
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夜間傾聴: ふたり(ひとりは小学生の母親)
(校正1回目済み)

p.s. 話がながくなり、小学生のことや、12/4のことは、次回まとめます。
コメント
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