湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

胸突き八丁

2009-12-04 18:16:05 | 引きこもり
都教委の担当の方と話をした。DVDの目的は企業担当者向けの障害者就労促進と法定雇用率遵守に重点が置かれているが、ざっくばらんにいうと、企業側にある障害者敬遠感を実際の状態を見てもらうことで、当事者をつなぐ後押しをするという感覚的な部分を大事にしている内容であるという。私はこの画像の抜粋を学芸大会場の企画で拝見していた。たしかに企業生産性向上映画にあるような脱色した笑顔や喜びに満ちてはいるものの、職場の環境や作業取り組みの様子、その職種の広がりについて参考になる部分が大きかった。

もう一方で、福祉系の作業所と年金で生活していく方が、不安定な民間企業の波風の中で過ごすよりは、ましと考える障碍者のお子さんを持つ親御さんの気持ちにも一石を投じている。職種の達成感の差異や、職場の人の関係の多様性が就労の魅力になっている。

私の恋人の☆ちゃんは、塾の教え子で今は文房具屋さんのおかみさんをしている。外傷性の脳萎縮があって、それでも頑張り屋で、サポート校を卒業して自宅の文房具屋さんを継いだ。もうすぐ30になる。これは親御さんの仕掛けたことだが、☆ちゃんは、今年の春、小規模作業所に「仕事に出る」ことになった。結婚相手を探しに、同世代の方を求めて「就職」したのだが、就職が決まった数日間は、とにかくすごかった。電話の向こうで全身から喜びがほとばしっていた。お給料で彼女の大好きな餃子をおごってくれるそうで、それを朝晩かけてくるのだった。

私はここまで就職を喜ぶ若い子を見たことがなかった。文房具店で10年近く仕事をしてきた方である。つながりの中で生きていくことの必要性を改めて感じさせられてしまった。お店にはお客が来、商店会では彼女を支えてくれている。しかしその方たちは、親の世代が大半。町も高齢化していたのだ。こういう表面的には逆コースの例もあるが、今でも☆ちゃんは、賃労働、生活を給料で買うということがわからない。ましてや自営ともなれば、そのお給料も明確な登場の仕方をしない。経理は親御さんが、やっていたのだ。

就労は社会参加である。人生の大事な構成部分なのである。その環境の多様性と変化という部分は、彼らが従事する作業の質を取り巻くものとしても意味が大きいのだ。☆ちゃんの喜びは、手帳を持つ障碍者の喜びにつながっていく。賃労働に報酬の側に目が行く私たちよりも、ひとの本源的な営みと喜びに触れていく障碍者就労は、その仕事の手ごたえと同時にひととつながっていくことに敏感でありたい。

その点で、このDVD「輝く未来、ステップアップ」は、特例子会社などの様々な職場の例を隙間を読める程度に編集をした作品。2時間はさすがに飽きるだろうから、選択して関係者と観てみよう。12/12~23の間に観るので、関心のある方は、コメントに書き込んでください。

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昨日は中央林間を巡回したあと大和・横浜を経由して磯子に出た。もとビッグイシュー湘南販売員N君の消息を知るためだった。N君ははまかぜ入所のころに約束していた。待ちぼうけ。ではと、立ち寄り予定だった雇用部会の事務所、これも私の方向音痴。新杉田を磯子と間違えていた。やむなく石川町の労働プラザに寄って、就労相談の予約。大船経由で茅ヶ崎へ。

事がかみ合うときは、実に順調にいく。しかし空転が続くときは、ことは一気に空転していく。しかし、社会的抑圧を受けている方との活動のとき、この空転に耐えられなくては活動は支えられない。空転の段取りの甘さなどは振り返るが、基本は自分ひとりでも「やる」ということ。中高年になればどこの組織も嫌がる。使えれば先方からつながる。そのハンデは背負わなくてはならない。

そんな屁のような力みしながら、茅ヶ崎についた。私の中学校時代の友人の御宅に母からの届け物をしていると、Mさんから電話が入った。いい雰囲気ではない。ビッグイシュー販売の支援者からのクレームがついていた。飲酒の件に端を発した信用問題だった。関係者の会議に参加して、事情を説明。今後の細かい改善策を説明了解をしてもらった。

ここで気に留めておかなくてはならない問題が含まれていた。Eさんは、プリペイド携帯を持っている。それを活用しようといくつかの提案をしていた。一方Tさんは、携帯を持っていないし、夜遅くならないと定位置に戻らない。連絡が取れないから、サポセンにメモを残すことにし、お互いにそのメモを見ることによって連絡をとることにしている。私も父の介護で予定がたたない。そんな状態の中で、私の携帯に電話すべしとしたが、電話代を会が保証することにしたが、電話をしてこないのだ。性格的なこともあろうが、路上生活者の支援をするとき、定位置とかビジネス的要求が馴染むという前提に立つこと自身から疑う必要がある。会えずに駅前を虚しく回るそのこと自身の責任を路上生活の放蕩を正す様な視点から物をみていいのか。

私はEさんに、Tさんとの研修期間中は、携帯利用はダメということにした。競争になることが問題だった。彼が独立して販売をするとき、それはかれの工夫の範囲として、別個の販売活動とする。このことは守って行きたい。

時間切れ。

夕方、書きこみアップロード



夜間傾聴;□□君(仮名)

(校正1回目済み)

コメント
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