湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

喫茶活動の細部を描く>エース(A)講演会/ストリングラフィ湘南上演調整スタジオイブへ

2005-12-17 04:40:37 | 引きこもり
 上大岡ウィリングよこはまで行われたエース(A)の講座に参加してきた。テーマは幸田栄さんの「アスペルガー症候群等の心理的な特性について」だった。パトリシア・ハウリンの「自閉症 成人期に向けての準備」やショプラーの著書の共同翻訳者で、前著で幸田さんは、すっかり男性と思っていた。会場は満席。前に座って正解、声量がないので前で聞いたほうが細部がわかるのだ。ただ僕は右足を痛めているので右が通路側の端に座る。すると部屋の奥になりやすく、中途退席しにくいのが難なのだ。今回は退席のきっかけをつかむのがひどく難しかった。それほどに、必要とされている関心の高いテーマだったといえるのだ。

 司会の氏家さんに、しっかり事前ご挨拶。構想経過CMばっちりです。

 どこの会でもそうなのだが、イントロは概論から入る。すると中途で時間が足らなくなり、聞きたい後半部が端折られてしまう。今回もそのパターン。見渡す限り親御さんというより関係職員・教員ばかり。だったら概論こそ端折るべきところだと思うのだが…(どうも、まち研発表会がオーバーラップしているような…)。

 自閉症スペクトラムと広汎性発達障害の歴史を踏まえた特性理解の捉え方は、内山氏たちと同じ実践的な捉え方で納得。ただ全体に幼児療育畑の方なので、学校教育への準備というアクセントが強くて、期待していた成人期の話がやや拡散気味だったのが気になったが、語られたTEACCHの事例紹介は成人にもあてはまる例が多く、講演としては満足いくものだった。

 湘南版ジョブカフェ(民間版ジョブカフェの方が当たりなのだが)の細部イメージが次第に付いてくるのが面白かった。これは中邑賢龍氏のツールへの熱い眼差しにも共通しているところだが、実践的だからストンと落ちる場所を持っている話なのだ。

喫茶活動の中で基本は

1)製菓・調理部門就労
2)接客部門就労
3)清掃・環境整備部門就労
4)仕入れ・会計部門就労

の4つの部門がある。

 多くの共同作業所では4)は会の管理者が行っているが、これは運営委の会議への自主参加を通じた分かち持ちが、今回のアイデアの中での鍵になる部分だ。3)も現場スタッフ分かち持ちの作業だが1)・2)については、特性に合わせて2人組配置することにしたい。つまり、個人特性に踏まえてケア・パートナーのチームセットを行ない活動する。となれば、「製菓・調理」と「接客」のそれぞれの場合について、細部描写も含んだイメージと一方でフレキシブルな変化の維持を脳裏に描いていくという具合に、シュミレーションしていく。(空想は絵空事と連続しているから面白い。)

 ここまで書くと「接客」は難しいと感想を持つかもしれない。しかし、コミュニケーション・ツールの補助を入れたシステムが描けば、かなり現実的になる。

 この間、喫茶実践例を巡回したとき、いわゆる福祉的就労先の喫茶は、場にいることが第一目的の居場所喫茶となっていることが特徴だった。そこにシステム的配慮が感じられたのは、むしろ見学先・三島の珈琲館の協業だった。しかし三島の事例は、引きこもり経験者と肢体の方のセットであり、引きこもり経験者の中にADD・ディスレキシアの方が入っているという狭義の就労形態だった。

 コミュニケーションツールとは、視覚化ツール、予測調整ツールとしての特性を持つものだ。情報機器とは限らずホワイトボードであったり、マグネットでもいい。ただそれは極めて保守的に使い慣れに耐えるものである必要がある。

 今回の講演ではダウン症や遅滞の方とも軋轢を起こさないシステムのイメージがだいぶ固まったように思う。詳細は月例会のとき、時間を取ってやるべきことだと考えている。この意味でも中邑&ジョブコーチくどきをしてもう少しに詰まったら今年度中位に、黒子会議の方で、懇談会をひっぱりだせないかと思っている。もちろん、講演会でもOKだが。

 要は、居場所型の喫茶をやるつもりはなく、この間見てきた、助成金維持のために販売価格を原価隣接価にすることを、やめられる収益性の高い場の確保が必要ということ。無茶ではあるが、就労意欲を大事にする上では、綱渡りの綱に乗ることをしたいと思う。

 一昨日、世田谷区知的障害者支援センター「すきっぷ」の出した「こうすれば働ける! 新しい就労支援システムへの挑戦」(同センター・著/筒井書房刊'05/2 ISBN4-88720-465-5)を入手した。先日世田谷リハネットに参加して、祖師ヶ谷大蔵の「当人たちの会」しゃべり場建設話を含むセンターの実践記録だ。読んでいくと、このパワーは個人ではとても支えられないことがわかるがリアルだということがわかる。最低賃金以上の収益をあげている話がでている。これは、狙いをつけて見学に参加するつもり。

 大きな細密画が出来れば、創り壊しつ次へと踏み出せるから、組み込み可能なツールについて、もう少し話し合いたい。また次回、茅ケ崎のエース(A)講演会はジョブ・コーチ筋の小川氏の講演なので是非参加して、講師紹介の筋を深めてこようと思っている。

(会場で次回の申込みをしてきました、これが手ですよ>上杉さん)

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 さて講演が区切りになる場面で抜け出して京急線へ。次はストリングラフィ(最後延ばしては、いかーんとマネージャーの八重樫さんに注意されました、すみません)。

 年内に実行か否かを伝える話になっていたので、その意思表示と準備活動の詰めをしにいきました。大きな変更は、ライブ型の演奏形態を取ることになったこと。自閉症関係の団体や幼児団体の演奏会も奇声OKでやってきたし、飛び出しの問題も起きてこなかったので、事前の確認を詰める程度で行けるのではないかという話なのです。これは出来たら年内に、懇談会のメンバーに個別に会って話をしたいと思います。

 今回はスペアちがさき・湘南村・ゆい(荒井)のみなさんも参加、協働まち研CM可能という話になっています。TOTOの使用条件から実行委員会参加が必須。

 また機材が改良されていました。音階調整がし易い金具になり、クランプは廃止。

 まあこんなところです。

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 今日(土曜)はちと生業の方。藤沢・推進センターのクリスマスは不参加。ストリングラフィの参加者募集の好機なのですが無念。

 日曜日はNota2の関係で武蔵工大に行く予定。


コメント (1)
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