「吐く息に 夢が広がる 冬の宿」、小学5年生の作品。今の季節を詠んだ5・7・5、こんな寒い季節に彼岸花の話しとは季節違いも甚だしい話ですが、まあ聞いてください。彼岸花は茎の先に多数の花を咲かせる。花の色は赤が一般的だが白や黄、桃なども見かける。正式な名称は彼岸花であるが曼殊沙華とも呼ぶ。
彼岸花は田の畔などに秋の彼岸のころに突然咲き始めたかと思えば急に消え失せている。その姿は「花のあるとき葉はなく葉のあるときは花がない」と言われる。しかし力強い葉は今の時期に茂っている。
花が枯れ丈夫な茎が倒れやがて冬の兆しを感じ始める11月頃になると鮮やかな濃い緑色の葉が地面にのぞく。すくすくと伸びるに従って細長い葉の中央を白い筋が走っている。秋の開花のための養分を根に送る働きをするという。こんな姿から「葉は花を思い花は葉を思う」ことから相思花として親しむ風習があるという。
昨秋庭に咲いた彼岸花、押し合いへし合いの状態で花同士が小競り合いをしていた。花が終わったところで球根を掘り起こし植え替えた。と言っても初めてで経験のないこと、心配していたが細長いい葉が寒気に負けず伸びている。このまま葉が育ち夏のころ葉が消え、茎が伸び花が咲く、これからの一連の流れを観察していこう。