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筋書きのない駅伝

2018年01月03日 | 生活・ニュース

 駅伝のために正月がある、最近はそんな錯覚すら起こしそうな気配がする。三が日の延べ十数時間に及ぶ二つの駅伝TV中継は、申し訳ないがドタバタ騒ぎのお笑い物よりはるかに面白い。面白さを具体的に言い表すのは難しいが、気持ちが晴れる、愉快、心をひかれる、趣向が凝らされている、良く取材されているなど総合的に判断してということになる。

 もちろん、選手の真摯な走りから伝わる辛苦の姿があればこその話しだが、何れも期待を裏切らない姿勢だった。そこにはスタジオと違い筋書きのないドラマが展開される。練習を積んで心身を鍛えた走る技能がそこここに見られる。タスキを受け取り走り初めて快調さだけでなく不意に出会うアクシデントを耐える姿に感じる。

 第94回東京箱根間往復大学駅伝は、東京・大手町から神奈川県箱根町の往復約210㌔で競う。往路2位の青山学院大学が復路で逆転し、大会記録で総合4連覇を達成した。史上6校目の快挙という。4連覇と言うが「毎回、出場する選手もチームも異なる。一戦ごとの戦いだった」という連覇に安堵しない監督の言葉が耳に残った。

 こう書いているが、地元出身者が出場するとその選手は勿論、出場校まで応援しているから不思議だ。選手は青学3区・田村和希、西京高校卒だが生れは岩国。2位で引継ぎ東洋大が逃げる青学が追う展開だったが記録は区間2位でタスキを繋いだ。さて、次回も地元出身選手が現れて筋書きのないドラマを見せて欲しい。

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