日々のことを徒然に

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墓参りの縁で

2022年12月29日 | 生活・ニュース

 毎月の家事のひとつ、墓の掃除兼参りを済ませた。墓地にはざっと百基くらいの墓石がある。私の生まれる前からの墓地で、子どものころから祖父母に連れられ歩いて参ることが多かった。周囲が整備され今では大方の人が車で墓参りする。祖父母は驚いているだろう。

 年末ということもあってだろう墓掃除の家族が数組、これだけの人が一度にこの墓地で見かけるのは覚えがない。年々、無縁と変わっていく墓がいくつかあり、子どものころに比べると社会の変化がここにもと思うが、この日は墓地のあちこちで会話する声が聞こえ、なにかほっとした気になった。

 一足早く掃除を終え帰られる人から声がかかった。その人は帽子を深く冠り大きなマスクをかけた人、先方から名のられて思い出した。子どものころには365日、一緒に遊んだ人で広島県内の大手企業で定年、今は広島に住んでいるという。子どものころのこと、両方の親のことなど長い立ち話になったが、これも墓参りの縁かと感謝した。

 回顧談をしているとき、樹上から落ち葉が舞い落ちる。周りの樹木は裸木なのに1本だけ、紅葉した葉を満々と残している。舞台の紙吹雪ほど鮮やかさはないが、会話を演出してくれているかのような落ち葉が長話にさせたのかも、話を終えてから頭上を見上げながら思った。この日の気温は10度ほど、日差しもあり暖かな今年最後の墓掃除だった。

 (今日の575) 香煙に一年を謝し合掌す
コメント (2)
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