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「かきの木が オレンジ色の 花みたい」、これは新聞に掲載された「子ども5・7・5」の句で、作者は小学3年の女の子。この子の見た柿の木の様子が爽やかに思い描け、秋の深まりと豊作を喜ぶ気持ちが伝わる。目にした柿は甘いのか渋いのかどちらだろう。そんなことを思いながら総選挙報道の紙面を見る。
顔写真のほとんどは甘い柿を召しあがったものばかりで、急だった選挙戦を勝ち抜いた喜びが伝わる。選挙も小選挙区では1票でも多ければ当選、1票足らなければただの人になる。渋か甘か、そのどちらの味であっても表情が顔に出て初めて普通の人の顔になれる。選挙結果は現政権の継続を有権者が選択したことになる。選択したが首相の継続を必ずしも望むものではない意思も見受けられるという与党寄りのコメンテーター、果たしてどうなるのか。
小選挙区制は政権交代を促す良い制度と言われた。1度、良いといわれる交代があったが短命で終わった。これも有権者の選択だから仕方ない。今の制度が不可解な事象を持ち合わせていることに気付いていた。不可解な思いの事象は今回の選挙でも見られた。それは投票数の三分の一で総議員数の三分の二を占める結果になること。これは国民の思いと合わない議員比率になり大きな矛盾だと思う。
今年の柿の生り具合に良否二つの声を聞く。近所にある大きな柿の木、毎年、先の子どもの句の様に生っていたが、今年はどうしたことかオレンジ色の姿が見えず、何となく威勢のよさを感じさせない。今日はそれが落選した人の姿に重なるが捲土重来を誓う方もあろう。甘い柿は上から落ちる、失礼、上から降るが票は草の根から生れる。1票を投じた責任のためにも当選議員の活動に関心を持とう。