日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

寒い朝

2016年12月28日 | 自然 季節

 霜の降りた寒い朝。「よいしょ」と自転車に買い物の入った大きな袋を乗せた年配女性。顔見知りらしいそばの同年輩くらいの女性に「今朝あひやいけえ手袋を2枚重ねたいね」「そうかね、寒いときゃあ恰好言うちゃあおれいんね」。久しぶりに地元弁丸出しの会話を耳にした店頭、外気の冷たさをほっこりさせる地元弁の温もりを感じる。

 「手袋2枚」で思い出す。高校出て就職したのは昭和30年代前半、産官学の経済発展神輿に乗せられて日本中が沸いていた。私も小さな一つの駒として頑張ったと自負する。当時の通勤手段は自転車か汽車かバス、自家用車など露ほども思うこともなかった。冬の3交替勤務、厚着はあたりまえ、手袋2枚、靴下も2枚という身づくろいで出退勤をした。耐寒のためには恰好など言ってはおれないし、温かいカイロなども無かった。

 ふと、吉永小百合の歌った「寒い朝」が浮かんだ。彼女は、女優の肩書より今は反戦を歌い平和を祈る作品を朗読する吉永小百合になっている。歌の出だしは「北風吹きぬく寒い朝も」、そして春を待ついくつかの過程を歌う。その中で「心ひとつで暖かくなる」の一節が寒さへの心構えとして私好みだ。

 「寒さも歳につれてその感覚が鈍る、あんたも気をつけんさいよ」という先輩の経験談。「まだ大丈夫」と思うのは何かが気がかりになっているから比べているのだ、と先の人は続ける。寒さも暑さも高齢者にはどちらも大敵、これに耐えるには体を動かし頭を使えという。まず、寒さを口実にした怠惰な気持をぬぐうことから始めよう。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする