日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

オオサンショウウオ 3

2014年08月20日 | しっちょる岩国


 オオサンショウウオは西日本、岐阜県から大分県までの山間部の清流に住む。また田畑が広がる盆地にも住み、人と共に生きてきた里山の生き物という。錦川は本州最西端の棲息地として2007年に発見され、2012より棲息地として知られ始めたというから、まだ新参のいきだろう。その棲息域が渓流中心というのは珍しいという。

 オオサンショウウオの減少が進行している、と関係者は話される。原因は河川のコンクリート化、工事や伐採などによる土砂の流入、農薬や大気汚染や水質の汚染、異常気候による異常出水、外来種との交雑、ダム取水による水量・水位の低下など多様で複合的という。指摘される原因のいくつかは人為的な項目もあり、これらに知恵を出すことで減少ストップの方向が見いだせないものかと思う。

 宇佐川のオオサンショウウオが極度の飢餓状態、死の直前で保護されたことは書いたが、原因は上流に設けられた堰堤が産卵期移動を阻害し、堰堤を登ろうとして足に穴が開き血が滲んでいると、学習会で説明された。砂防堰堤は下流の洪水被害予防のためには必要だろうが、そこに魚道のような遡行を助ける工作はできないのだろか。

 オオサンショウウオを守ったら、川が豊かになり、地域が豊かになったといってもらえるような保護活動を進めると、関係者の話。それが、未来の子どもたちに豊かな自然を引き継ぐことにもなるという。大きな頭部に似合わない小さな目、大きな口に似合わない小食、「特別」という冠をいただいたオオサンショウウオ守る上流域の人らの苦労に感謝しながら、下流に向かって車を走らせた。
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