日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

オオサンショウウオ 1

2014年08月18日 | しっちょる岩国


 錦帯橋の架かる錦川の上流に宇佐川という支流がある。この宇佐川の鮎は「清流めぐり利き鮎会」で過去に2度グランプリに選ばれている。それについて漁協関係者は「宇佐川にはダムがなく、コケの状態がいい」と高評価について話されていた。この宇佐川、今は錦川に合流し瀬戸内海に流れている。しかし、昔は高津川水系で日本海へ流れていた。宇佐川支川の深谷川の下刻作用で錦川流域に変わったという。自然力はすごい。

 この宇佐川に特別天然記念物の「オオサンショウウオ」が生息していることは報道で知っていた。天然記念物に「特別」の2字が載せられている。これは「天然記念物のうち、世界的にまた国家的に価値が特に高いとして、文化財保護法により指定されたもの。保護・保存がより徹底される」とある。オオサンショウウオの専門家の人は文化財でいえば「国宝」に値するものという。

 最近まで山口県には明確な生息地はないと思われていた。2007年に私立高川学園の先生と生徒たちが6頭のオオサンショウウオの群れを宇佐川の堰堤下流域で発見した。その後も調査は続き、2012年に生息地として知られるようになった。発見されている生息数は川を分断する砂防用堰堤上部や下流域の調査で約400頭が棲息していると推定され、マイクロチップを取り付けるなどして観察が続いている。

 この宇佐川に住むオオサンショウウオの個体群が極度の飢餓状態で、死の直前にあることが2012年9月に分かった。22頭を緊急保護し新たに設置した飼育施設で個体の体力回復を図り、そのうちの5頭が先日、元の住みかに放された。そうした話が聞けるというので学習会場へ出向いた。会場には飼育施設にいる1頭が水槽に入れ展示されていた。体調83センチ、体重約4キロ、間近で見ると迫力がある。かって町の人気者で複数回見たことのあるオオサンショウウオ「ふじちゃん」、5年前に死んだそうだが、その骨格標本も見ることができた。
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