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☆高田崇史「QED 東照宮の怨」感想

2007年01月17日 23時11分44秒 | 文学
QED 東照宮の怨高田崇史の「QED 東照宮の怨」を図書館で借りて読んだ。
日光東照宮と徳川家康にあまり興味がないせいかどうかは判らないが、これまで読んできたQEDシリーズの中では最もおもしろくなかった。
徳川家と天皇家の対立の図式がよく判るといえばよく判る。
しかし本当なんだろうか。
この小説に出てくることはどの程度信用すればいいのかよく判らない。
たとえば今回の、「かごめ かごめ」の歌の解釈の、物語の前半に出てきた遊女の解釈はそんなものかなあ、とわりと納得できるものだったが、最後に出てきた天皇の解釈はどうなんだろうと思った。特に「鶴といえば松」のあたり。

日光東照宮に行ってみたくはならなかった。
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☆高田崇史「QED 六歌仙の暗号」感想

2007年01月15日 00時32分10秒 | 文学
QED 六歌仙の暗号高田崇史のQEDシリーズは現在、
1.「QED 百人一首の呪」
2.「QED 六歌仙の暗号」
3.「QED ベイカー街の問題」
4.「QED 東照宮の怨」
5.「QED 式の密室」
6.「QED 竹取伝説」
7.「QED 龍馬暗殺」
8.「QED ~ventus~ 鎌倉の闇」
9.「QED 鬼の城伝説」
10.「QED ~ventus~ 熊野の残照」
11.「QED 神器封殺」
12.「QED ~ventus~ 御霊将門」
の12冊あって、これまで、
1→3→5→6
の順に興味のあるものだけをつまみ食い形式に読んできたが、もうこうなったら全部読んでしまえってことで、2の「QED 六歌仙の暗号」を図書館で借りて読む。今回は初めて文庫で読む。
京都旅行をしながら七福神ゆかりの場所を巡るという、旅情ミステリのようなところがとっても楽しかった。昔、少しだけ内田康夫を読んでいたことがあり、ミステリの部分ははっきり言ってどうでもいいのだが、旅をするというところだけは楽しかった思い出がある。それを思い出した。
中山秀征と松本明子と飯島直子の三人が仲良く腕を組んでだらだらと遊ぶ「DAISUKI !」という深夜番組が昔あってよく見ていた。そんな感じがわりと好きだ。

で、途中までは非常に楽しんでいたのだが、最後の歴史謎解き部分があまり納得いかなかった。
それとカーチェイスは必要なのだろうか。
伊丹十三監督の「スーパーの女」の最後で、佐藤蛾次郎が運転するトラックを追いかけるというシーンがあったと思うが、あれほどではないにしても必要ないんじゃないかと思った。
歴史解説に挿まれるカーチェイスシーンにちょっといらいらした。
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☆高田崇史「QED 竹取伝説」感想

2007年01月14日 01時24分17秒 | 文学
QED 竹取伝説高田崇史の「QED 竹取伝説」を図書館で借りて読んだ。
話の内容は「QED 式の密室」の続き。まあこれだけでも読めると思うが。
今回はまあまあ、という感じでしょうか。「QED 式の密室」と基本的には同じ話であるし。
「古事記」を読もうかな、と思った。
「竹取物語」よりも出雲大社の話に重きを置かれているように感じた。出雲大社が結構デカかったという話は以前にもどこかで聞いた気がする。どこだったか思い出せない。
「竹取物語」の作者があの人だという話もどこかで聞いた気がするが、これは気のせいかもしれない。

断定はできないが、「憮然(ぶせん)」という言葉を作者が間違って使っているのではないかという気がして仕方がない。憮然とはしょんぼりしていることだと思うが、どうもそうじゃないときに使っている気がする。

物語の最後に、伊勢神宮について出てきて、いつかきちんと取り上げたいというようなことを言っているが、楽しみだ。まだ今現在刊行中のものには取り上げられてないようだ。

そういえば、今回、主人公の崇が禁煙したがどういう意味があるのだろうか。単に作者が禁煙したからとかそのような理由か。
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☆ルソー「人間不平等起原論」感想

2007年01月13日 00時02分34秒 | 文学
ルソーの「人間不平等起原論」(小林善彦訳)を読んだ。中公クラシックス。
人間は未開人のままでいれば良かったんだなあ、と思わせる。
そこまでひどく驚くようなことは書かれていなかった。
あまりきちんと読めなかった。
引き続き「社会契約論」を読む。
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☆百人一首を憶える

2007年01月11日 23時15分16秒 | 文学
ニンテンドーDSのゲームソフト「タッチで楽しむ百人一首 DS時雨殿」で、百人一首をすべて憶えた。
正確には、「憶えたことになった」と言うべきかもしれない。
一日五首というわけにはいかなかったが、とりあえず上の句を読まれれば下の句はこうだろうなあ、というレベルには達した。
すぐ忘れそうなので、なんども復習が必要だ。

百人一首を題材にした小説はあまり存在しないようだ。
もっとたくさんあればいいのにと思う。印象的な小説がたくさんあれば、それだけ簡単に憶えることができるだろうにと思う。
高田崇史の「QED 百人一首の呪」は憶えるためには役に立たなかった。
井沢元彦の「猿丸幻視行」はどうなんだろうか。折口信夫が主人公というところもすごいと思う。
世の中にはすごい小説があるもんだと思う。
小説ではないが、白洲正子の「私の百人一首」にも注目している。この前、本屋で立ち読みしたら読みやすそうだった。
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☆高田崇史「QED 式の密室」感想

2007年01月10日 00時41分48秒 | 文学
QED 式の密室高田崇史の「QED 式の密室」を図書館で借りて読んだ。
QEDシリーズでこれまで読んだ中でもっとも面白かった。
菅原道真と安倍晴明についてよくわかる。
例によって殺人事件の解決はどうでもよかった。今回は密室殺人だった。
つくづく、本当の密室って存在しないんだなあ、と思う。「死体なき殺人は殺人ではない」や「首のない死体は死んだと言われている人間ではない」という定理と同じく「密室は密室ではない」というのも推理小説を読む上での鉄則だな。
事件が解決したあとでえらく話が続くなあと思っていたけれど、今回の式神の正体の話は本当に面白かった。
たぶん本当にそうなんだろうなあ、と思った。
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☆高田崇史「QED ベイカー街の問題」感想

2007年01月09日 00時26分37秒 | 文学
QED ベイカー街の問題百人一首に興味があるということで読んでみた「QED 百人一首の呪」だったが、同じQEDシリーズにシャーロック・ホームズについてのものがあるとなると、いまシャーロック・ホームズを読んでいる者としては読まずにはいられないので、高田崇史の「QED ベイカー街の問題」を図書館で借りて読んだ。
高田崇史はわりと好きだ。
鯨統一郎と同じにおいがする。
けなすべき所がない。
強いて難を言えば推理小説としての犯罪解決の説得力だが、そんなものは京極夏彦の登場以降、というか松本清張以来、いやいや江戸川乱歩のときから、どうでもいいことのようなので(よく知らないがたまに読むかぎり)、犯罪解決の場面で「めちゃくちゃじゃねーか!」とか「ありえねー!」って思うのは特にこの作者に限ったことではない。

今回の「ベイカー街の問題」はシャーロキアンたちが次々と殺されていく話。
シャーロック・ホームズについての薀蓄がいろいろ出てきて愉しかった。
少なくともこの小説を読む前に、コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズの生還」までの三つの短編集を読んでおかなければいけないと思う。ネタバレもあるし。
この小説においては殺人やその解決は付け足しに過ぎない。のだと思う。
”マンガで読む経済学”等の本の「マンガ」に相当する。
赤ちゃんに薬を呑ませるときに使うゼリーのようなものかもしれない。

QEDシリーズはあと何冊か興味のあるものがあるので読みたい。ちょうどホームズが切れたので。
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☆アーサー・コナン・ドイル「シャーロック・ホームズの生還」感想

2007年01月08日 13時45分10秒 | 文学
シャーロック・ホームズの生還 新訳シャーロック・ホームズ全集コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズの生還」(光文社文庫)を読み終わった。
読んだことのある話はひとつもなかった。
どれも面白かったが、「冒険」ほどの面白さはない。

モリアーティ教授はしばしば登場してホームズを悩ませるのかと思っていたが、もう出てこない。彼はほんとうにライヘンバッハの滝で死んでしまったんだな。
子どものころに見ていた二足歩行の犬のホームズが主人公のテレビアニメ「名探偵ホームズ」の印象で、モリアーティはタイムボカンシリーズのように手下とともに毎回やられる役なのだと思っていた。
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☆NHKの大河ドラマ

2007年01月08日 00時33分08秒 | テレビ
コナン・ドイル「シャーロック・ホームズの生還」(光文社文庫)の、
「プライアリ・スクール」
「ブラック・ピーター」
「恐喝王ミルヴァートン」
「六つのナポレオン像」
「三人の学生」
を読み終わった。
このなかでは「三人の学生」がわりと好きだった。試験前にテスト問題を生徒に見られてしまう話。
記憶ではテレビドラマの「古畑任三郎」に似たような話があったような気がする。
この短編集はあと四つで終わる。
今月「四つの署名」が発売される予定だが、この「新訳シャーロック・ホームズ全集」は三ヶ月毎の発売なので次は結構間が空く。

NHKの大河ドラマは毎年第一回目はどんなものかなあと思い見るが、続けて見ようという気に毎年ならない。
結局、歴史好きなひとがすでに知っていることを確認する(または間違い探しの)ためのドラマになっているんじゃないかと思う。知らないひとにはぜんぜん意味がわからないし、だいたい台詞が何を言っているのかわからない。
能とか歌舞伎とか、見続けている人にしかわからない。そんな感じ。初心者にはハードルも敷居も高く、間口は狭い。
まあそういうものなんでしょう。
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☆「猟奇的な彼女」感想

2007年01月07日 13時33分15秒 | 映画
猟奇的な彼女クァク・ジェヨン監督の「猟奇的な彼女」を妻が友人からDVDを借りてきたので見た。
おもしろかったか面白くなかったかと言えば、あまり面白くはなかった。
韓国は儒教の国なんだなあということはあらためて思った。
「東京ラブストーリー」と「うる星やつら」のような話だな、と思った。

”彼女”がなぜ見ず知らずのひとに社会道徳を強要するのかがよくわからなかった。なにか理由があるのだろうか。
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