ダブログ宣言!

ひとりでするのがブログなら、
ふたりでするのがダブログ。

歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』、「考える人」小林秀雄

2013年04月07日 22時41分10秒 | 文学
歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』(文春文庫)を読んだ。
ひさしぶりにミステリーを読んだ。
ミステリーでもっとも好きなのは叙述ミステリーだな、と思った。昔、筒井康隆の『ロートレック荘事件』を読んだときもそうだったし、島田荘司の『異邦の騎士』を読んだときもそうだった。最後にあっと言わせる叙述ミステリーは素晴らしい。
叙述ミステリーというのは、書き方の工夫で、読んでいるのに気付かないことを最後に明かして驚かせるもので、『葉桜の季節に君を想うということ』のアマゾンのレビューでなんとなくこういうオチかなと思っていたらその通りだった。その通りだったのだが、もう一つ隠してあることがあって、そちらで驚いた。
しばらく叙述ミステリーを読みたい。

新潮社の季刊誌「考える人」の2013年春号を購入。
小林秀雄の特集なのだが、物足りない。加藤典洋も橋本治も内田樹も登場しない。
どうしてこんなに内容の薄いものになってしまったのだろう。残念。
付録のCDが目的で購入した。
小林秀雄と河上徹太郎の対談なのだが、ふたりがどんどんよっぱらってきて、お互いの話をあまり聞いていない感じがよくわかる。それはそれで珍しいので興味深いのだが、内容はあまりよくわからない。
最初のほうで小林秀雄が、こんな徳利じゃ酒が飲めない、だめだ、って料亭に文句を言って取り替えさせているところがあるが、小林秀雄らしく、ちょっと凄いなと感じさせる。めんどくせえ親父だ。
テレビのスペシャル番組などで、お酒が入って出演者たちはおもしろそうにしているが、見ているほうは全然面白くない、このひと普段はもっとおもしろいんだけどな、と思うことがあるが、そのような感じ。お酒が入って内容の濃いものはできない。お酒が入って良い仕事ができるのはジャッキー・チェンくらいのもの。
コメント