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☆丸山真男「「文明論之概略」を読む」前半

2009年01月12日 19時01分06秒 | 文学
丸山眞男集 (第13巻)福沢諭吉の「文明論之概略」の副読本として読んでいる丸山真男の「「文明論之概略」を読む」の前半(「丸山眞男集 第十三巻」)を読んだ。
豊臣秀吉のことを考えるときに、木下藤吉郎の時代であっても羽柴秀吉の時代であっても最終的に豊臣秀吉になった人物という視点で考えてしまうのだが、ほんとうは木下藤吉郎は自分が豊臣秀吉になるとは考えてもいなかった。
というようなことを福沢諭吉が言っていた。
人間には一貫した性格があるというのは虚構なのだなということを最近よく感じるのでここはものすごく納得した。虚構だからといって無視できるものでもないけれど、性格は自分が自分を意識して作り上げているものだということはよく思う。
それと、絶対的な正しさがあるわけではなく時代と場所による、というような福沢諭吉がよく使う論理もよくわかる。
福沢諭吉はとても頭の良い人なのだなあ。

しかし、やはりこの当時の文章は難しく、丸山真男の助けがなければ難しい。
ゆっくりとよく読めばわかるのだろうけれど、ほどよいスピードで読まないと文章は理解できないものだ。この時代の本をたくさん読めば慣れるのだろうけれど、専門家ではないのでそこまではしない。
読みやすい現代語訳が出たら良いのになあと感じる。
たいへん良い本なのに言葉が古いということで読まれていない本はたくさんあるのだろうな。原書第一主義というようなものがあるのだが、原書で読まないと意味がないとかそのようなことを言っているうちに誰も古典に触れないような状況になってしまっているんじゃないのかなあ。
ワインに水を混ぜて子供に飲ませて将来の酒飲みを育てるフランス人のような発想が必要だ。
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☆「刑事コロンボ」を見る

2009年01月12日 10時31分45秒 | テレビ
ピーター・フォーク主演の「刑事コロンボ」は子供のころテレビでよくやっていたのにきちんと見たことはなかった。父親が見ているのを横からちょっと見たことがあるくらいだ。
NHK-BShiで今年から放送されているのを録画して見ているがとてもおもしろい。今年は見るドラマがないなと感じていたのだが、ちょうどよい。これを見ていこう。
三話分見てここまでの共通点と言えば、犯人が女たらしか金に汚いかその両方であることと、最後は犯人の自白によって終わること。コロンボはきちんとした物証ではなくて心理戦で犯人を追いつめて自白に持っていくんだな。
自白については、そんなので自白するの? というところもあるのだが、しかし全体的に見ればたいして気にならないくらい面白い。

大河ドラマ「天地人」は録画はしているがまだ見ていない。
「篤姫」のときは録画しながらもその日のうちに見ていたのですでに心が離れていることを表しているのかもしれない。
幕末の話で現代に通じるものって簡単にいえば世の中の体制が変わるということで、戦国時代の話で通じるものは無名のひとが出世していくというところなんだろう。
体制が変わるということには興味がわくのだが、出世ということにあまり興味がない。戦国時代にあまり興味がないのはその辺が関係しているのかもしれない。

昨日書店で内田樹と橋本治の対談集「橋本治と内田樹」(筑摩書房)を立ち読みしていたら、タバコの話が出てきて興味深く読んだ。僕はかなりヘヴィーな内田樹読みだと思うのだが、彼が自分がタバコを吸うことについてここまで素直に(?)語るのを初めて読んだ。タバコを吸うことは知っていたがきちんとそのことについて自分の考えを披露するのをこれまで読んだことがない。
僕はタバコは吸わないのだが、タバコをめぐるさまざまなことがどうなっていくのかかなり前から気になっている。
そういえばピーター・フォークはいつでもタバコを吸っている。いま見るとちょっと不思議なくらい吸っている。
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