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☆よしもとばなな「イルカ」感想

2009年01月22日 01時23分40秒 | 文学
イルカ (文春文庫)よしもとばななの「イルカ」(文春文庫)を読んだ。
もう僕にはよしもとばななは無理なのかもしれない。
まったく面白くも何ともなかった。退屈した。
一時期よしもとばなな(当時は吉本ばなな)の小説がまったく面白くなくて、「まったく面白くなかった」と言うためだけに読んでいるような時期があったが、そのような時期が再び来たのかもしれない。漁師の言うところの「おおしけ」が来ているのだ。
何が面白くなかったのか、少し思うのは、悪人が一人も出てこないところなのかもしれない。あるひとと出会って、このひとがもしもあんなふうだったらこんなには仲良くなれなかっただろうというような場面が何度かあったような気がするのだが、つまりよしもとばなな的にNGなひとは小説世界に登場しなくなっているのかもしれない。
よしもとばななをトップとするバナナ共和国が築かれているようで、そこになんとなく息苦しさが感じられるのかもしれない。
自分の産んだ赤ん坊をアカネちゃんと「ちゃん付け」で呼んで他人に説明するようなひとが私は好きではないのだが、たぶんそのような私はバナナ共和国の住人になれないので、読者としても受け入れてもらえないのかもしれない。
違うかもしれない。
よくわからないが、面白くなかったのは確かだ。
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