センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

黄鶯睨睆(うぐいすなく)!

2023-02-21 00:00:30 | 野鳥

日本三鳴鳥(ウグイス)。一年を七十二分割して暦を表す七十二候、2月9日からは「黄鶯睨睆(うぐいすなく)」です。

「春告鳥」とも呼ばれているウグイスは、昔から春を知らせる鳥として親しまれています。春を象徴するウグイスについてご紹介します。

春の暖かい日差しに包まれながら聞いていたいウグイスの鳴き声、その美しい鳴き声に耳を澄ますと心が癒されます。

そんなウグイスは、オオルリ、コマドリと並び「日本三鳴鳥」に選ばれています。

しかし、ウグイスだって最初から上手く鳴くことが出来ないウグイスの鳴き声を聞いたことはありませんか?これは「ぐぜり鳴き」と言われています。

若いウグイスは勿論、ベテランのウグイスだって春先はこの「ぐぜり鳴き」の状態です。

何度も練習して、ようやく美しい囀りが出来るようになります。

ちなみに、「ホ~」は息を吸う音で「ホケキョ」が囀りと言われています。

ウグイスの鳴き声には、「谷渡り鳴き」繁殖期のオスだけが発する鳴き声で、縄張りに天敵が近づいた時、囀りとは違う、けたたましい鳴き声を放ちます。

「笹鳴き」冬期のオスとメスがチャッチャッという小さな声で鳴くもの。

「地鳴き」上記の二つの鳴き声が条件付きなのに対して、地鳴きはオスとメスが一年を渡通して発する鳴き声です。

 

「囀り」お馴染みの「ホ~ホケキョ」はオスからメスへの求愛の時に発する鳴き声です。

囀りには、縄張り宣言の意味もると言われているのですが、全く同じ囀りではなく、求愛の時と聴き比べると、もう少し低い囀りです。

七十二候、一年を春夏秋冬の四つの季節に分け、それぞれを更に六つに分けて二十四の期間を「二十四節気」と言います。

そして、これらを初候、次候、末候の五日ずつに分けて、気候の動きや動植物の変化を知らせるのが「七十二候」です。

二十四節季と七十二候は、その日だけでなく、二十四節気であれば十五日間、七十二候であれば五日間の期間も指しています。ウェザーニュースより、引用、紹介。

以前にも紹介したことがありますが、ウグイスは一年を通じて「留鳥」として公園の藪などに隠れるようにしています。

特に冬場は藪の中から「チィチ、チィチ」と地鳴きと言いますが、オスとメスが鳴き交わします。ところが、姿は中々見られないので撮影も冬場は難しいものです。

春先「ウグイスの囀り」を初めて聞いたことを「ウグイスの初鳴き」と言い、バードウォッチャー同士が、何日に聴いたと情報交換するほどウグイスの鳴き声は「人も魅了」します。

ところが、ウグイスの初鳴きなどの囀りには、決まった条件があることをあまり知られていません。

それは「繁殖に向いてる(気温)と関係」しています。春先の気温が「平均気温15度以上」が続くと、ウグイスが春と感じて「求愛鳴きの(ホーホケキョと)と鳴くのです」。

但し、初鳴きなどの時には、いきなり綺麗な鳴き声では鳴けません。そこで「ボイストレーニング」ならぬ、練習鳴きをして何度か鳴いてから「求愛鳴き(ラブソング)」と私は言っていますが、ラブコールのためにオスがメスを探して、引き付けるために美声で鳴くのです。

このラブソング(囀り)が上手くないとメスにモテません。現に昨年、生まれた「若鳥のウグイス」は練習を重ねても、上手く囀ることが出来ずに、繁殖できない個体もあります。4月に入ると繁殖期が過ぎてしまうと、幾ら求愛しても繁殖(結婚)出来ません。

それは、必死に練習する姿を私が見た時には、若鳥のウグイスに「頑張れ、諦めるな」とエールを送りました。

野鳥の世界では、オスは「羽の色が綺麗か、鳴き声が美しいか」など、メスに対するアピールが出来るオスほど、メスにモテて繁殖が出来ます。

一方、若鳥のように、羽の色も今一で、鳴き声も今一なら、翌年の繁殖時期まで待たなければなりません。その間も、羽の色を綺麗にし、鳴き声にも磨きをかけてメスに求愛するのです。

何故、此処までしてメスに求愛するのかは「自分の遺伝子を残すため」でもあるのです。

子孫繁栄の本能がそうさせているのです。それに対して、メスはオスを選択するのはメスに権限があり、より強い遺伝子を残すためには、姿が綺麗で、鳴き声が美しい鳥に限るということです。

こうして、厳しい選択が待ち構えていると言えます。私が鳥だったら一生結婚出来なかったと思います。センスプロデュース研究所、葛西行彦


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