センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

貧血が齎す「物忘れ」!?

2018-03-01 00:00:30 | 人の脳
ヒトの脳は「生命活動」、「知的活動」、「情緒的な活動」など、日常生活におけるあらゆる活動を司っていますが、中でも物事を記憶、判断して、考えたり、理解する“認知機能”は社会生活を営む上で最低限必要な機能だと言えます。この物事を考えたり判断したりする時に、脳の中では神経細胞が神経伝達物質を使って様々な情報を伝えるという重要な役割を果たしています。ところが、加齢とともにこの神経細胞が減少し認知機能が低下することで「もの忘れ」などの症状が出ることが多くなるのです。
物忘れは貧血が原因となっていることもあります。しかし、一般的には関係性が知られていない二つの症状となっていますので、詳しく検査をすることもなく原因究明が行われることもあります。
ですから、物忘れが酷いという時には、貧血症状を患っていないのかということを調べる必要もあるということを覚えておきましょう。
しかし、なぜ貧血になっていると物忘れが酷くなっているのでしょうか?
実は貧血というものは、血液量が少なくなるというよりは、ビタミンBや鉄分不足することによっておきているものであるということが分かっています。
このビタミンBという成分は、脳を働かせるための栄養であるということが分かっているのです。貧血によって脳に供給される栄養成分が少なくなっていくことによって、脳の働きが低下していきますから、結果として物忘れが酷くなるということが進で行くのです。
更にこれは物忘れだけの問題ではなく、精神障害も引き起こす可能性があるほど厳しい症状なのです。
ですから、貧血を安易に考えるのではなく、脳に悪い症状が出るのではないかということを覚えておくようにしましょう!!
では物忘れを引き起こす貧血への対処はどのようにすればよいのでしょうか?
ビタミンBが足りないということが分かっていますので、その栄養成分を摂ることや、注射などによって定期的にビタミン補給をすることが必要でしょう。そうすることで、脳の状態を良くし、物忘れになる状態を生み出さないようにしておきましょう。

一般的な健康診断での血液検査では、ヘモグロビンなどの数値で血液検査され、数値的には「貧血」でなくても「隠れ貧血」という肝臓内のCS19ペプチドが不足すると貧血の症状が現れます。この検査は血液検査で行いますが、精密検査となるので一般の病院では見逃してしまい、また、物忘れが酷いからと「脳神経外科」で検査しても異常なしと判断されることがあります。

「CS19ペプチド」は、脳内の神経伝達物質の1つであるアセチルコリンや、脳の栄養分のような働きをする脳由来神経栄養因子(BDNF)の量を増やすことで、認知機能を改善していると考えられています。このアセチルコリンやBDNFは加齢によって生成量が減少することが知られています。
これらは医師の中でも脳と脳神経の働きに詳しい医師でないと分からないこと!人の脳神経細胞(ニューロン)は思考や記憶するなどの時には「4Wの微電流」によって伝達しています。この時に必要なのが「カルシウムやビタミンB」など必要とするのです。また、人の脳はエネルギー消費の激しい臓器です。個人差はありますが、成人では一日平均500キロカロリー程度を消費します。
他にも脳のエネルギーの補給には「ブドウ糖」が必要です。人の脳は身体の40%酸素と20%ものエネルギーを必要とする臓器です。貧血だと脳血流なども悪くなることから「脳神経細胞(ニューロン)」の働き、伝達が悪くなり、よって物忘れが酷くなっていきます。
これら隠れ貧血での物忘れは、女性の方に多く、日本では1千万人以上の方に予備軍も含めて、症状が現れています。
最近、人の名前が思い出さない、朝、頼まれたことをお昼には忘れている。買い物メモがないと買い物が出来ないなど50歳代の方々にこれら物忘れの症状がある方は、貧血や脳梗塞など脳血流の淀みや充分な酸素が脳に行き渡っていない可能性もあります。
脳の健康は、身体能力や記憶力だけに留まらず、感覚の衰えを緩やかにし、若さを保つ秘訣でもあるということを私から提言いたします。
五感プロデュース研究所、荒木行彦


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする