固く閉ざされた湯島聖堂の扉

2017-11-21 00:00:53 | おさんぽ
御茶ノ水散策ついでに、湯島聖堂に。名前からいって湯島天満宮の親戚のようだが、まったく基礎となるところが異なる。どちらも学問の関係では入試前にお世話になる方が多いらしいが、最寄り駅も場所もかなり異なる。メトロ湯島駅に近いのは天神様の方で、御茶ノ水に近い聖堂の方は孔子の教え(論語)を研究する場所だ。

受験生はどちらか好きな方を選べばいい。「両参り」と言って聖堂と天神の両方を、道を間違えずに訪れることができると、ご利益として試験会場に道を迷わず到着できる効能があるようだ。

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で、湯島聖堂は江戸幕府が封建制度維持のために孔子の教えがもっとも適当と考えて篤く保護していた。もっとも徳川家は名門とはいえ幕府開府までには、さんざん不道徳なことをしていたのだから、そんなことでいいのかと思うが政治とはそういう面がある。

江戸幕府は、さらに昌平坂学問所をここに開設し、それが後に東京帝国大学につながっていくようだ。教える内容はずいぶん変わった。

湯島聖堂と言うのは、孔子廟がある大成殿のことを指すらしく、入徳門から入り、大成殿の厚い扉を開かなければならないが、残念ながら辿り着いたのは、その扉の前までだった。

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なを、「入徳門」の「徳」の字だが、「徳」と言う字と「德」という字がある。右側の中央に「一」の字が入るか入らないかの差である。湯島聖堂で使われるのは「德」という権威の高い方の字である。徳川家では宗家(将軍家)のみが、この「德」の字を使うことが認められていたのだから、この門を一般人が通るなど、「手討ち」ものだろうか。

なお、敷地内には孔子像が立ち、どこかでもっと大きな像を見たような気がして画像を残さなかったのだが、世界最大とのことだ。どこかでマーライオンと混同したようだ。


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