大嘗宮を参観

2019-12-01 00:00:00 | 美術館・博物館・工芸品
皇居東御苑に設置された大嘗宮(だいじょうきゅう)が公開されている。といっても宮の中に入れるわけではない。あえていうと、靴を脱いでも入れないから。

皇室のしきたりは知らないので、自信をもって書くことはできないが、天皇が変わって最初の新嘗祭を行う時に参るのが大嘗宮というそうだ。神に今年の収穫物をささげ、天皇自身も全国の名産を食べる。

場所は天守台の前、つまり江戸城の最も奥にあたる場所だ。つまり大奥。ここから天守台の東側を含んだ場所に位置していた。

江戸城内の秘め事が行われた場所で新天皇の秘儀も行われた。



そしていつものように遠目にも人があふれていることが見える。そして近づくと、結局、ほとんどの人がスマホとかカメラとかiPADで正面の鳥居から奥を撮影している。しかたなく、追随してみたが、画像の下半分は、アマチュアカメラマンの頭部が写る。髪のない人が多いようだ。木材は欅かと思っていたが、杉のようにも見える。しばらくすると、全部撤去されるそうだが、材木は寄付されるのだろうか。



下取りして、和食の菜食主義レストランとして建て直すといいかもしれない。

下取りと言えば、伊達藩では江戸城が建て直される時に仙台の城の再建に使うという名目で廃材の引き取りを願い出る。ごますり行為だ。結局は内密に捨ててしまったらしい。



出口は大手門になるが、その直前に鯱が展示されている。1657年の明暦の大火の時に焼失し復元されたものらしい。その際、天守閣をどうするか議論があり、天守台を作るおカネを復興支援にまわそうということになったとされる。しかし、私は大奥の女性たちが「天守閣が建つと陽当たりが悪くなる」と反対したのではないかとも思っている。

ところで、大嘗宮を撮影するスマホ群の中に、裏側のカバーに旭日旗のシールを貼ったオジサンがいた。撮影するフリをして、旭日旗のアピールをしているような感じだったが、元軍人という年には至っていないだろうし、日本が勝ったと錯覚しているのかな。戦死した父親の息子だったら許せるが、ちょっと悲しい。

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